2023年 恵泉女学園中 算数分析
設問分析
<2023年第1回 入試データ>
合格者平均点 82.3点 試験時間 45分
2023年の恵泉女学園中の第1回入試を振り返ります。恵泉女学園中の第1回入試は2月1日午後に行われ、算数と国語の2科目で合否が決まります。難関校の併願校としての受験生も多いのですが、倍率は2倍前後と落ち着いています。今年は問題も取り組みやすかったため、合格者平均点が80%越えと高い結果となりました。
大問1 計算問題
計算の工夫はそれほど求めておらず、正しく計算できるかどうかが問われています。
大問2 小問集合
全体を通して、難しい解法は求められていませんが、それぞれの問題で解法の使いこなしが求められています。(3)の剰余の式を立てて計算することや、(4)の図形の回転移動の中で二等辺探しや平行補助線を引くなど、それぞれ地力が求められています。
大問3 等差数列
1~200までの整数を6で割った余りをグループ分けし・・・という設定ですが、結局は等差数列と見抜いて処理するとよいでしょう。(倍数で処理すると間違えやすいです)
(4)に等差数列の和として処理する問題も登場します。ここは全問正解したいです。
大問4 立体図形
水問題に分類しましたが、実際は立体図形の体積に関する問題がほとんどです。見た目に惑わされず、それぞれの図形をとらえて体積計算しましょう。ここは正答率が高かったと思われます。
大問5 速さ
二者間距離グラフです。結局、ここで差がつきます。問題文を読みながらグラフをダイヤグラムに直してしまえば、基本レベルの速さの問題に変わってしまいます。合格点が高いだけに、ここで差をつけられないような十分な準備が出来ていたか、でしょう。
恵泉女学園中に合格するために
恵泉女学園中は比較的平均点が高い入試になります。合格にはどちらも65点以上は確保しておきたい。安心するためには70~75点を目安に取り組みたい入試です。
出題分野はやや偏りがあるものの、全体的に出題され読みづらいです。また、大問2の小問集合でもやや難解な問題が出題されることもあり、そういった問題と出会ってしまった際に上手に回避する要領の良さも必要になります。
まずは、頻出分野について分析していきます。出題頻度が高いのは、平面図形と速さと規則性です。平面図形は面積比に関するものが多く、速さはグラフを含むものが多いです。規則性は基本的な事項が使えれば合格に必要な得点は確保できます。
よって、重点的に対策すべきは平面図形と速さということになります。特に、算数が得意な受験生はこの辺りは落としません。それだけに、算数が苦手な受験生ほどこの2分野の対策は手厚く行うべきでしょう。この2分野は他の学校を受験する際にももちろん活きてきますので、早めの対策をお勧めします。
それ以外の分野については、基本~標準的な問題を全分野こなしておきましょう。過去問演習はそれほど必要ではありませんが、高得点をとることが求められるため、45分間の使い方を含めて12月以降に何度か練習しておきたいです。
<まとめ>
全体的に基本~標準レベルの問題が解ければ十分。
速さ・平面図形・規則性が頻出だが、特に速さと平面図形の対策を。ここで差をつけられないようにしたい。
過去問は12月以降で十分。
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