2023年 鴎友学園女子中① 算数分析
設問分析
2023年の鴎友学園女子中の第1回算数入試の分析です。
昨年平均点が大幅に上がり(70.9点)、問題自体もやさしくなってきた印象を持っていましたが、今年は従来通りの難易度・問題の内容だったように思います。
鴎友といえば平面図形と速さ。速さはそこまででもありませんが、大問6の平面図形が難しい。(2)で悩んだ受験生は多いはず。受験者の中に100点がいないことも近年では珍しく、平面図形で悩んだことが予想されます。
大問1
計算問題は2問。45分の制限時間の中では短時間で正確に処理する能力が必要です。
大問2
売買損益が定番となった大問2。仕入れ値→仕入れた個数→それぞれの利益を求めてつるかめに持ち込む。何でもかんでも比でおかないようにしましょう。
大問3
一度は解いたことのありそうな図形の形ですね。正三角形に持ち込んでサクッと計算しましょう。
大問4
回転体の問題は受験生は苦手とします。決して難しくない問題ですが、差がついたと予想される一問。上の方に角だしして等しい面積の部分に注目すれば、結局25×15+15×15=40×15=600となって、600×3.14=1884と暗算で処理してしまおう。
大問5
鴎友の場合の数はやや難しめです。(1)があっていればまずはOK。今回は有名な桁ごとにカウントする解き方でよいでしょう。(2)はまとめて計算しないと大変。やり方を知らないと難しかったはず。
大問6
鴎友らしい平面図形の問題。非常に良い問題だが、(2)をどう攻めてよいか悩んだ受験生が多かったのでは。(2)が出来れば(3)はボーナスステージ。
大問7
処理力とグラフにまとめる能力が求められている。数値設定はかなりやさしい。とにかくイカつい見た目にびびってはいけない。丁寧に立ち向かえば必ず解けるようになっています。
平均点は受験者が54.6点。合格者が67.0点。前半の失点を防いで、後半は(1)を確実にとる。まずはこれで70点に乗せましょう。算数が得意な受験生は平面図形・速さで勝負を一気に決めにいけます。
鴎友学園中に合格するために
意外にも、鴎友の入試問題は小5の夏までに学習した単元が出題の大半を占めています。本セットでも、大問1,2,3,4,5,7(1)など。
前半の問題は配点も高く、売買損益や比を使わない円の問題など、得点が伸びない受験生はこのあたりでの失点が多いです。
場合の数は、(1)は丁寧に調べましょう。書ききれる範囲のものであることも多いです。平面図形と速さも基本的なことが分かっていれば(1)は得点できるはず。まずはここを目指しましょう。鴎友学園女子中は4科目の配点が100点ずつです。算数が苦手な受験生は何とか65点以上確保できれば勝負になるはずです。算数が得意な受験生は稼げるだけ稼ぎましょう。大問6や7も完答し、90点越えを目指したいところ。そのうえで、理科・社会の学習にも十分な時間を使ってください。