サンスクリット原典で、読んで、学んで、深めるヨーガ!第1056号『ゲーランダ・サンヒター3:39』

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  サンスクリット原典で、読んで、学んで、深めるヨーガ!


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇ 2022.06.23.◆第1056号◇

  目次 

     ◎ ゲーランダ・サンヒター 3:39
◆ 本文 
◆ 単語の切れ目・意味
◆ 原文の語順訳
◆ 日本語訳
◆ ポイント解説
◆ 編集後記


=◎ ゲーランダ・サンヒター 3:39================

◆ 本文(原文)

画像1

caitanyamānayeddevīṃ nidritā yā bhujaṅginī
jīvena sahitāṃ śaktiṃ samutthāpya karāmbuje (39)

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◆ 単語の意味(連声を切った後の、各単語の意味)

caitanyam 自覚、知性、精神、霊性
ānayet 導く、戻す、配当する、(ある状態、条件下に)置く
devīm 女神
nidritā 眠った
yā ~であるところの
bhujaṅginī 蛇、雌蛇

jīvena 生命の本源、生命の息、ジーヴァ、各個の霊魂
sahitām 接合された、結合された、結び合わされた
śaktim 力、強さ、恩恵、精力、シャクティ
samutthāpya 起こる、起きる、起き上がる、現れる、発する
kara 手
ambuje 水棲の、蓮華

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 ◆ 原文の語順訳(原文を原文の語順と発想のままで読むための訳)
  
  自覚に、置くべきである、女神を、眠った、であるところの、雌蛇である、
  ジーヴァ・結び付けられた、シャクティを、起き上がらせて、手・蓮華に、


 ◆ 便宜的な意味(上の訳を自然な日本語の語順、流れになおした訳)

眠った蛇の女神を意識下に置き、ジーヴァとともに、
蓮華の花弁において、シャクティを覚醒させて、

 ◆ ポイント解説

ヨーニ・ムドラー解説の3節めです。ここで原文では単語が離れていますが、「蛇の女神」とした「devī bhujaṅginī」が登場しています。これは既出ですね。どこで登場した表現でしょうか?

それは2章の43節で、こんな内容でした。

dehāgnirvarddhate nityaṃ sarvarogavināśanam
jāgarti bhujagī devī bhujaṅgāsanasādhanāt (43)

ブジャンガ・アーサナの実践から、常に身体の火を増大させ、
病気を消失し、蛇の女神が覚醒する。

その時にデヴィ夫人なども引き合いに出して解説したのでしたが、この「蛇の女神」とは何かから読解が始まります。それがここに来てもう一枚考察のカードが増えたということです。

そして「ジーヴァ」「シャクティ」とそのままにおいていますが、キーワード的な単語が登場しています。そのままにおいている分わかりにくいですが、このヨーニ・ムドラー解説はまだまだ続きますので、さらに先に進んでから読み解きを期してみることにしてみましょう。

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  詳細解説はブログで

  https://note.com/sanskrit/n/n4ede84f58576

                       (第1056号 完)
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  サンスクリット原典で、読んで、学んで、深めるヨーガ!
         発行者  誠  samskritamakoto@gmail.com

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