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本を背伸びして選ぼう

一年ほど前に読んで、3割くらいしか分からなかったエーリッヒ・フロムの「愛するということ」が読みたくなったので、母にアメリカに輸送してもらった。読み始めると、去年「何言ってんやこの人?」とよく分からなかった文章の中で、分かるようになった部分がグンと増えていて嬉しかった。今の自分が到底理解できない、でも頑張ったら理解できそう、この部類の本は、自分が今何を知らないのかを教えてくれるから、時間をかけて、何度も読むことがとっても楽しい。

この本の中に、戦争についての文脈が書かれていた。

俺に言わせれば、銃で撃ったんじゃ、たんにあいつをあの世に送るだけだ。(中略)銃で撃ってしまうと、魂ってものがわからない。それが人間のなかのどこにあるのか、どんなものなのか、わからない。俺は面倒くさがらずに、一時間以上、何度も何度もあいつを踏んづけてやった。俺は命ってものが本当はなんなのか、命は人間の体の中でどんなふうになっているのか、知りたいんだ。

「愛するということ」 by Erich Fromm

今学期PACS(Peace and Conflict Studies)、宗教学、異常心理学の授業をとっていることもあり、この文章を読んだ時に、PACSで習った小さなコンフリクトが大きなコンフリクトに変わるプロセスを思い出したり、このセリフを言った人の心理状況が気になったり、1つの文章を読んだだけなのに、思考の枝が違う方向に複数伸びている感覚が、自分の頭の中にあっておもしろかった。

そして中学一年生で、東アジア青少年歴史体験キャンプに参加したときのことを、また思い出した。

みんな平和な世界を作るためには、って話ばかりしているけれど、「戦争が何で起こったのか」についてなぜ話さないのか?

2019年東アジア成長年歴史キャンプ参加者より

物事を考える際、1つの方向しか考えないことが多い。なぜ自分はこの学問が好きなのか、なぜ仕事が嫌いなのか、でも、逆の方向を見なければ、自分の思考の全体像は掴めない気がする。

ジェンダー平等、戦争反対、日本でも、アメリカでも、人権についてよく叫ばれている。もちろんこれらのSocial Movementにはパワーがあるのだけれど、なぜ男女平等は実現しないのか、そもそも平等はどう定義するのか、そういうことを勉強しない限り、本当の意味で人権を尊重できるようにはならないのではないか、と思う。だから、専攻の心理学を勉強した後、大学院に行って、もっと研究をしたいって強く思い始めているのかも。そんなことをぼやぁと思った三月第一土曜日でした〜。

でも、大学院の研究室とか、個室に閉じこもって、論文を読み続けるのは、おもしろいんかねぇとも思う。映画とか、趣味を通して強いメッセージを突きつけられるものにも興味があるので、映画監督になるのは興味ないけど、映画を作る際に必要な時代背景のリサーチとの仕事があれば、それも楽しそうだなとも思う。(てか、将来の仕事とか今は考えずに、ただただ勉強したいだけかも笑。)だって、映画を作る際に必要な時代背景のリサーチとか、今週見た「耳をすませば」に影響されてるだけだから笑。

耳を耳をすませば スタジオジブリ

ジブリ作品はかなり網羅しているつもりだけど、「耳をすませば」を見たのは初めてだった。ジブリの中で1番好きなのが「コクリコ坂から」だったけど、「耳をすませば」が同率1位になるくらい気に入った。ジブリって本当にすごくて、ストーリーの中に大切なメッセージをスッと落とし込んでいる。作っている人の思考プロセスがめっちゃ気になる。

日本に帰ったら、ちょっと背伸びして本を選んで、アメリカに持って帰りたいと思いまーす✊

ではまた〜。の前にちょこっとDePauwでの生活について。

だんだん暖かくなってきて、テンションあがる

と思ったら、昨日は雪で、外に出たくないくらい寒かった。雪が降る前は雨だったけど、図書館の前に大きな水たまりができて、みんな騒いでた。

「水泳部の人たちここで泳げるんじゃない?」っていう訳の分からんジョークを聞いた。(どこの誰が大きい水たまりで泳ぐねん。)

大雨なのに傘ささずに踊ってる人がいて、びびった。

友達が、「DePauwは1日で春夏秋冬だね」って言ってるのが、めっちゃ面白かった。こんな寒いのに、どうしたらそこまでユーモア溢れる言葉が出てくるのか、、。

以上でーす。またねー。

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