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以下の文を読み、設問に答えよ。(IQ125想定)名付けの法則性を問う問題。「言葉の不思議」#名付け#定義#法則性#新語

Aの上司はBで、Bの上司はCであるとき、AにとってCは「祖上司」で、CにとってAは「孫部下」であるとする。また、Cの上司がDであるとき、DにとってのAは「曾孫部下」であるとする。

設問

次の文の(  )に当てはまるものとして、最も正しい組み合わせを以下から一つ選べ。

Dの上司がEであるとき、AにとってのDは(a.        )であり、EにとってのAは(b.           )である。*孫の孫は玄孫、祖父母の祖父母は高祖父母だとします。

選択肢

➀a.曾祖上司  b.玄孫部下

②a.曾祖上司  b.曾孫部下

③a.高祖上司  b.玄孫部下

④a.高祖上司  b.曾孫部下

正解




解説


まず、A・B・C・D・Eを家族の続柄とすると

Aにとって、Bは父母、Cは祖父母、Dは曽祖父母、Eは高祖父母

になります。

一方、Eにとって、Dは子、Cは孫、Bは曾孫、Aは玄孫

になります。


よって、「上司」」「部下」という名称を、最初に与えられた文から考えられる法則性に従って、家族の続柄を追加した新しい名称にすると、

Aにとって、Bは上司、Cは祖上司、D曽祖上司、Eは高祖上司

となります。

一方、Eにとって、Dは部下、Cは孫部下、Bは曾孫部下、Aは玄孫部下

となります。


まとめ:名付けの法則性と「言葉の不思議」


「名付け」というのも私が勝手に名付けたものですが、ある現象や事柄に新しい言葉を付けることと理解してください。


例えば、最近でいえば、「コロナ禍」という言葉が出てきました。正直、私自身も「禍」という言葉の用法は知りませんでしたが、「コロナ禍」という言葉がどう使われるかを考えれば、それがどういう意味かは分かりますよね。「新型コロナウイルスが流行している状況」という現象に「コロナ禍」という名付けをした、というように捉えられると思います。

このように、ある現象を言葉付けることで「新語」が生まれます。特に、これまで名付けられてこなかった現象に名付けを行うことで、新しい言葉が誕生するのです。


今回の問題は、そのような名付けを行ってみようという意図で作りました。また、そのような名付けに法則性を付与することで、問題として少々面白み(?)を加えようとしたということです。


「上司の上司」のことを指す日本語は私が調べた限りは存在しません。


しかし、祖母の祖母は「高祖母」というような家族の続柄を示す言葉は既にあります。


ここから、新しい言葉を作ろう!ということです。


新しい言葉というのは、複雑な現象を端的に表す際には、非常に便利です。


例えば、「フィルターバブル」という言葉が最近話題になりました。これは、SNSの利用者は、自分に都合のいい情報や好きな情報はよく見るが、都合の悪い情報や嫌いな情報は見なくなってしまう傾向がある、という現象のことをいいます。

「フィルターバブル」という言葉を一度名付けてしまえば、研究をする際に、「ああいうときのこういう場合に起こるこういう現象」という必要がなくなります。しかも端的で分かりやすいので、便利です。


このように「名付け」ということ自体はよくあることで、人々がその意味をう有していれば、新しい言葉として容易に受け入れられるのです。「まじまんじ」とかも同じことです。私は意味はよく知らないのですが。。。


新語は、言語をより複雑にする一方、細分化された現象や事柄を端的に表すことができます。日本語に彩色表現や自然を表す語彙が豊富にあることもその一例です。

しかも、このような「名付け」が浸透し、新語として人々に共有されれば、新語の理解を共有した人々にとって、現象や現実の事柄に対する認識は細分化・深化します。

例えば、「藍色」という言葉が広く認識されれば、その認識を共有する人々にとって、色に対する認識の感受性は、共有していない人よりも豊かになります。ある言葉の共有が、より細分化された認識に繋がり、「色」に対する感受性を深化させるのです。

通常、現象が先にあり言葉が後にある、というように思われがちですが、実は、言葉なくして現象・現実の認識はあり得ないのです。「藍色」を認識するには「藍色」という言葉を理解しなければあり得ないのです。

「言葉」は、人々によって新しく作られながら、一方で、人々の認識の仕方を変えます。このような言葉の不思議な仕組みを知っていると、「読解力」は飛躍します。言葉の意味合いを深くできるようになります。例えば、単に「ペン」というものを「書けるもの」と捉えていては、「ペン」を深く理解できるとはいえません。筆とペンは、どう違うのか、鉛筆や万年筆はペンなのか、ということを考えると、「ペンとは何か」というのは実は非常に難しい問題だと分かると思います。このように、当たり前に使っていた言葉を立ち止まって改めて深く考えてみると、言葉の使い方ということに自覚的になるだけではなく、より細分化された現象・物事の理解ができるのです。

このような細分化された深い理解をすることが、「読解力」の向上には欠かせないのです。


長くなりましたが、この問題を通じて、「言葉の不思議」について、なるほどなと思っていただけたのなら幸いです。この「言葉の不思議」を感じながら、読解力を向上させてください!


AI時代の「読解力」を身に着けるためにも、皆さん、普段当たり前のように使っている「言葉」について、より深く考えてみてはいかがでしょうか?



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