9月入学、始業、入社について
9月からの入学、始業が検討され始めているが、9月に変更するメリットは多い。9月入学、6月卒業の想定でメリットを挙げてみよう。
第一に、ほとんどの国が、9月を入学としていること。
一部の日本の大学でも9月入学を始めているところがあるが(東大は秋季入学式を行っている)まだ少ない。海外からの留学生を呼び込むには、学業のブランクが少ないにこしたことはないし、海外のインター校からの編入もスムーズにいくと思われる。
第二に受験生の負担が少なくなること。
センター試験は1月に実施されるが、雪などの天候の影響で、交通機関がマヒすることがあり、本試験にも毎年遅刻者が出ているが、9月入学だと、試験は季候が安定した5月に実施できるので、受験生は試験により集中できることになる。
第三に教員の負担がへること。
小中高の3学期制を、前期9月ー1月、後期2月ー6月の2期制にすれば、カリキュラムの自由度もあがり(ある科目=受験に関係ないような科目は、前期で済ませてしまうなど)、面倒(これは本当に面倒)な通信簿も2回で済み、教員の負担が減ることで、余裕をもって教壇に立てることになる。
第四に企業にも負担軽減のメリットがあること。
通常3月末が決算の締めになり、経理は繁忙期となり、社内も決算業務に追われる。部門は違うものの人事は、新入社員の研修、入社式の準備を7月、8月に行えるのであれば、社内的にも余裕が生まれるはず。8月なら学期にもかかっていないので、学生が授業を休んでまで研修に参加しなくてもよくなる。
様々な法改正や保証が必要となる一方、元学生の影響は予測できないことも多いが、今やらないと次の機会は来ないのではないかと危惧する。
桜咲く下で入学式ができなくなるというセンチメントは、どこかに置いてしまおう。