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コカコーラ社ですら売れない。ひとりの男が売った事実
「周りは人気な競合だらけ
コカコーラ社ですら売れない」
もし、あなたが
そんな絶望的な状況で2年売れていない
お茶を売ろうとしたら…
どうしますか?
「お茶は諦めて、他の商品を売る!」
と考えるかもしれません。
実際に、当事者のコカコーラ社でも
そんな意見が大半でした。
そんな中、一人諦めず
その商品を売りぬいた
マーケターがいます。
日本コカコーラ社の
マーケティング最高責任者
和佐高志氏。
彼はその「お茶」を
商品自体は変えずに
シェア2%→20%まで
拡大させています!
そのお茶とは「綾鷹」
今や定番商品となっていますが
販売2年がたっても全く売れず
「綾鷹は諦めて
次のブランドを立ち上げよう」
という意見が出るほどでした。
綾鷹は京都の老舗のお茶屋と
共同開発し、工場を改造してまで
創り上げたお茶。
美味しいはずなのに
なぜ売れなかったのか?
その答えは
「分かりにくさ」にありました
それまでの綾鷹が
ウリにしていたコピーは
「日本茶ならではの『にごり』がある」
ペットボトルのお茶では
表現されてこなかった
本格的なお茶ならではの
『にごり』まで再現した商品…
そう説明されれば分かりますが
正直『にごり』だけ伝えられても
分からない方が多いのでは
ないでしょうか?
そんな中、和佐氏は
「伝統的な日本のお茶」を
もっと直感的に分かりやすくしました。
「急須でいれた味に近いお茶」
分かりやすいですよね。
![](https://assets.st-note.com/img/1722992595472-6kbmD21yE1.jpg)
インスタントコーヒーよりも
挽いたコーヒーが本格的に感じるように
実際に飲んだことがない方でも
「急須で入れた方が本格的」
と感じる方がほとんど。
この「誰にでも分かりやすいコピー」を
プロモーションに盛り込むことで
綾鷹は大ヒット。
シェアを2%→20%まで拡大しました!
…ここまで聞いて
「すごいマーケターだから
そんなこと思いつくんでしょ?」
と考えませんでしたか?
そうではありません。
ポイントは、
キャッチコピーなのです。
深掘りすると、
キャッチコピーの力
キャッチコピーは商品の印象を大きく左右します。和佐氏が行ったのは、ただの言葉の変更ではなく、消費者が商品を理解しやすくするための工夫でした。以下に、キャッチコピーがどのようにして商品の成功に寄与するのかを詳しく説明します。
消費者の視点に立つ
まず、キャッチコピーを考える際に重要なのは「消費者の視点に立つこと」です。消費者は商品の詳細やバックグラウンドを知らない場合が多いため、分かりやすく直感的な表現が求められます。綾鷹の場合、「急須でいれた味に近いお茶」というキャッチコピーは、消費者にとって親しみやすく、かつ本格的な日本茶のイメージをすぐに思い浮かべることができます。
シンプルさと具体性
キャッチコピーはシンプルであることが重要です。長い説明や専門用語を使わず、誰にでも理解できる言葉を選ぶことで、商品の魅力をストレートに伝えることができます。綾鷹の「急須でいれた味に近いお茶」というコピーは、その具体例です。
心に響く感情的な訴求
消費者の心に響くキャッチコピーは、感情を動かす力があります。急須で入れたお茶というフレーズは、懐かしさや伝統的な価値を感じさせ、消費者の心に訴えかけます。このような感情的な訴求は、商品への愛着を生むきっかけになります。
実際のマーケティング施策
和佐氏が行った具体的なマーケティング施策を以下にまとめます。
広告キャンペーンの刷新
テレビCMやインターネット広告など、多様な媒体を活用して新しいキャッチコピーを広めました。広告では、急須でいれたお茶の映像や実際の飲用シーンを取り入れ、視覚的にも理解しやすいプロモーションを展開しました。
店頭プロモーション
スーパーマーケットやコンビニエンスストアでの試飲イベントを実施し、直接消費者に味わってもらう機会を増やしました。このような体験型のプロモーションは、商品の特徴を直接伝える絶好の機会となります。
パッケージデザインの改良
キャッチコピーに合わせて、パッケージデザインも見直しました。急須で入れたお茶のイメージを強調するために、伝統的な和風デザインやお茶の葉のイラストを取り入れました。
成功の要因
和佐氏の成功は、単なるキャッチコピーの変更だけではなく、全体的なマーケティング戦略の見直しにありました。消費者の視点に立ち、シンプルで分かりやすく、感情に訴えかけるキャッチコピーを作り上げ、それを多様なプロモーション手法で広めることが、綾鷹の成功の鍵となりました。
結論
商品が売れない原因は、必ずしも品質や価格の問題だけではありません。適切なキャッチコピーと効果的なマーケティング戦略があれば、絶望的な状況でも成功を収めることができます。和佐氏のように、諦めずに商品と向き合い、消費者にとって分かりやすいメッセージを伝えることで、大きな成果を得ることができるのです。