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算命学余話 #R72玄「基礎編#5 人体図の算出」/バックナンバー

 算命学余話基礎編の第5回です。第4回では算命学の特徴である陰占と陽占という二本立ての鑑定方法について、極微と極大の理論と合わせて説明しました。以前もどこかで申し上げましたが、鑑定者によっては陰占の方が陽占より得意だとか、その逆だとかいった傾向はしばしば見られます。陰占と陽占に限らず、算命学が抱える数々の技法についても、鑑定者が得意としていたりいなかったりといったことは普通にあります。しかし、陰占だけしかできないとか、陽占だけしか知らないとかいった算命学鑑定者はいません。その理由は、第4回で解説した通りです。
 今回はその陽占を進めます。陽占は別名「人体図」とも言いますが、呼び方はどちらでも構いません。陰占と比較するときは陰陽の関係から「陽占」と呼んだ方が判りやすいこと、「人体図」と呼ぶ時はずばり人体に関わる用語を使うからその方が判りやすいこと、そのような理由で区別されるに過ぎません。今回は便宜上「人体図」の呼称で進めます。

 前回述べました通り、宿命(=陰占)は日々変動する宇宙の気を表したもので、人体図(=陽占)はその宇宙の気を吸い込んだ人間が吐きだす気です。そして前者は受動的なものなので自分の意思で変えることはできませんが、後者は能動的なものなのである程度アレンジが可能だとも述べました。
 宿命が宇宙であるなら、人体図は人間の姿を借りた小宇宙です。我々人間は、宇宙の中の塵から生まれたので、その性質は宇宙の縮図、ミニチュアであるはずなのです。従って、宿命から導き出された人体図を見ることによって、その人物がどのような姿の小宇宙としてこの宇宙の小さな一角を占めているか、つまりはその人の宇宙における役目であるとか、存在意義であるとかが見て取れるのです。その作業を我々は一般に「性格診断」と呼んでいるのですが、人体図でできることは性格診断だけではありません。人間関係の傾向や、得意分野、苦手分野、思考や判断の傾向、見た目やアピールの傾向、価値基準、家系にまつわる過去や未来なども、腕のいい鑑定者ほど細かく正確に読み取ることができます。

 ではどうして人体図から、そのような目に見えない数々の事象が読み取れるのでしょうか。ともあれ人体図を算出し、その基本的な意味付けを知らないことには始まりません。今回はその人体図の算出方法から場所の意味づけ、五本能と星の関係について解説します。

◆人体図のマス目の意味◆
 人体図を描くには、まずタテ3マス、ヨコ3マスの合計9マスになる格子状の図面が必要です。マルバツゲームの要領で、漢字の「井」の字を書きます。初心者の方は大きなマスを準備すると、後でいろいろ書き込めます。このマス目にはそれぞれ名称があるのですが、ここでは便宜上、以下のような人体の名称を当てておきます。この名称は人体図を説明する際に多用されるので、覚えておくとよいでしょう。(なお数字を用いた名称もありますが、混同を避けるためここでは省きます。)

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