算命学余話 #G70 「最強運の風景」/バックナンバー
算命学には「強星」という概念があります。これはエネルギーが大きい等の「量」と、意志の強さといった種類の「性質」を表していて、具体的には身強星である天将星、天禄星、天南星を指すのが一般的です。また身強星と並立して出てくることの多い貫索星・石門星を指す場合もあります。こういった星々は、単独でもよく光ります。
夜空に散らばる無数の星々のうちパッと目に付くのは、単に大きい星よりは輝きの強い星であり、密集している星よりは孤立している星です。宿命に強星があるとは、こうした輝き方のできる人生になりやすいことを示しています。ちなみに、算命学では陽干を「星が大きい」と表現します。
しかし、強星があるからといって生き方が有利になるかというと、そうでもありません。身強に生まれると、一般に多くの仕事を振られる人生になるからです。仕事というのは職場での作業という狭義に限らず、人生のノルマのあれこれを指します。これらノルマを次々とこなしていくことが、身強の人生に課せられた課題です。
従って強星の多い宿命の人は、のんびり寝そべってスマホをいじっているような毎日を送ると、宿命の消化が進まず運勢が下がります。また膨大なノルマをこなすのに忙殺されて、自分らしさや好みの目標を見失いがちになるという難点もあります。そういう意味では、身中や身弱の方が生き方は楽で、人生の目標を絞りやすいと言えます。
ところで、しばしば混同されがちですが、強星は強運であることとは違います。全然違います。というわけで、今回の余話は強運について、中でも「最強運」について概観してみます。
運勢は「上がる/下がる」とは表現しますし、「あの人は強運だ」とかは言いますが、「弱運だ」とは言いません。つまり、運勢の上げ下げは本人の努力や生き方、人間関係を含む後天運のめぐり合わせによって変動しますが、運の強さは生まれつき「ツイている」ことであり、努力でどうなるものでもありません。だから「弱い運」というのはないのです。弱い運というのは即ち運が無い、ツキがそもそも無いということだから、敢えて語らない。
算命学では、「最強クラス」と位置付ける強運勢の星並びがいくつかあります。いずれも格法の呼び名がついているので、まずはそれを紹介しましょう。
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