算命学余話 #R90「宿命が及ぼす力」/バックナンバー
第二次大戦におけるユダヤ人大量虐殺を指揮したとするアイヒマンを裁く裁判を傍聴したハンナ・アーレントは、アイヒマンは多くのユダヤ人が期待したような邪悪な魂を持った悪魔的人間なのではなく、どこにでもいるようなごく平凡な役人にすぎず、ただ上からの命令に従っただけで罪の意識さえなかったことを看破しました。そしてその悪の根源が人間の「思考停止」にあるとし、自分が何をやっているのか、正しいことなのかそうでないのかを考えることさえしないで、ただ機械のように事務処理をこなしていく習慣が、人