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「わからない」を口にしても大丈夫なひとは、ちゃんとすぐそばにいるよ。だから安心して。ね。
金曜日。「今週は、この仕事を済ませちゃえば終わるね」なんて話しながらちょっと浮かれる昼下がり。
昨日ちょっぴり頑張って進めたから、ようやく終わりが見えてきたところ。でも、最後のひと作業が分からなくて、その書類は一時中断していた。そんなもどかしいけれどどこか平穏な時間。
sanmariちゃん、どの辺まで進んでる?
と上司が声をかけてくれた。
ここまでは終わったんですけど。。。
と答えると
もう、終わってるに近いじゃん!やったね☺︎
と笑顔で返ってくる。
あ、今がきっとタイミングだ!勇気を出して、正直に打ち明けてみることにした。
それが、この後の進め方がわからないから同じ作業始めるときに声をかけていただけたら嬉しいです。
すると上司は、笑顔でわたしのデスクまで来てくれて、わたしがこれからする作業を実演付きでさっと教えてくれた。
ホントに5分くらいであっけなく終わっちゃうような作業。
あ、こんなもんだったのか。
そう思うと拍子抜け。
「教えてください!」と素直にお願いすれば、もっと早くこの書類は完成していたのだ。
それでも。周りだっていっぱいいっぱいの中仕事をしているのがみてわかる年度末の始まるこの時期。みんなの雑談がどのタイミングで始まり、雑談の中にどんな些細な仕事に必要な話が出てきているのか常にアンテナを張り続けながら会話を見る日々。
もっと早く尋ねればよかった
は結果論であって、そこに至るまでのプロセスはなかなか気を使う。難聴あるあるなのか、わたしあるあるなのかは分からないけれども。
仕事を始めて2年目。
この部署にきてから1年目。
「きこえないから」分からないのか「技術が足りないから」できないのか、の判断は正直難しい。
本当は全部きけたらいいんだけれど、話に割り込むわけにもいかないし、かと言ってみんなの雑談が終わるタイミングを待ちながら口の形を見続けるのもなかなか難しい。ずっと見ていたら、わたしの作業はそこで止まってしまう。
なにもずっと見ていなくても
そう思うでしょ?でもね、あちらからもこちらからも音が入ってくるわたしの補聴器を通した音の世界では、必要な音だけを取捨選択するのはまだまだ難しくて。わたしの周りが静かでも、ちょっと奥の人たちが話しているだけでわたしの周りが喋っているような感覚を覚えるし、はたまたその逆だってある。日常的に。
常に糸をピンと張っていたら、「〇〇ながら」なんてことはできずに1日を終えてしまう。つまり、パソコンを注視している時間なんて作れない。それでは、仕事が進まないのです。
ふぅ、ジレンマ。
だからこそ、今日みたいなタイミングで「分からない」をきちんと伝えて、それに対して周りから教えてもらえるチャンスはとっても大事。
あぁ、sanmariちゃんにはこの情報が入ったなかったのね
そう言ってさっとフォローしてくれる上司がそばにいるから、安心して働けているわたしがいるんだなぁ。
そう思うと、感謝でいっぱいだな。
そんなことをぐるぐると考えながら、帰りの電車に乗っていた。
帰宅ラッシュの車中なのに、なんでか心がほっこりとしている。
それは、今日が金曜日だからなんていう単純な理由だけでなく、今のわたしがあったかくて複雑で、でもとってもあったかい環境にいるってことをまじまじと感じたからなんだと思う。
「分からない」をいうタイミングを逃さないで、お仕事にもコミュニケーションにも参加していけるわたしでありたい。
きっと、わたしが思っている以上に周りの世界はあったかいはずだから。
まぁ、全員が全員そうだとは言えないかもしれないけれど。でも、隣に座る彼は少なくともあったかいひとだよ。
「あぁ、この情報聞き取れたなくて入ってなかったんだな」
そう思ってさらっと補足してくれるような、ジェントルマンだよ。
今日も、今週もお疲れ様でした。
おやすみなさい☺︎
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