人が嘘つくのは本当の事を言って、信じてもらえなかったときからなんだって。
台風一過を思わせる、久しぶりの眩しい朝。。あぁ、このあったかいお日様の匂いを身体中に纏うことができたらどんなに幸せなんだろう。
そんなことを考えながらうつらうつらしていたときのこと。
ねぇ、こんな噂を聞いたんだけどさ
なんていう、たった一つのメッセージでわたしの日向ぼっこは強制終了された。
たいてい、噂話とか人聞きの話というものはおもしろおかしくアレンジされ続けていくもので。きっと、これも、そうやってアレンジされたものなのだろう。
何が起こっているのかはよくわからなかったけれど、何かよくないことが起こっていることは察することができた。
学生時代、何が嫌だったって根も歯もない噂話で。まぁ、火のないところに煙は立たないなんて言葉があるくらいだから、決して全てが嘘じゃないことが厄介なそれは、わたしたちの人間関係をそれはもう大きく揺り動かした。
オトナになったらなくなるよ
その根拠のない、でも妙に信じたくなるその言葉にしがみつくように社会人になって。
なるほど。わたしの周りは、相変わらずたくさんの噂話で溢れている。それでも、等身大の相手との対話を丁寧に重ねるオトナで溢れていた。
世の中の全てが悪でないのと同じように、世の中の全てがこの温室ではないことを頭のどこかで感じつつ、世の中の全てがこの温室だったらよいのに。そう思わせてくれるオトナたち。
そんな温室に守られているからこそだろうか。わたしの話をひと言も聞かずにその噂話を聞いて、会話をシャットダウンされてしまったことに、動揺が隠せなかった。
噂話なんていうちっぽけな中学生みたいなこと、流しちゃえばいいのに。
そう頭のどこかでは分かっていても、目の前にいるわたしが、人から聞いた噂話に置いていかれていることがなんだかとっても寂しくて。
人の噂も七十五日
とは言っても。等身大のわたしじゃなくて、噂話のわたしがどこか遠くを歩いているというこの事実は、なんだか胸を締め付ける。
それでも。
わたしには「こんなオトナになりたい」そう胸を張って言える人たちがたくさんいるから。
季節の変わり目。
お仕事もどんどん忙しくなって、心の余裕もどんどんと奪われていくだろう今だからこそ。
嫌な思いをしたからこそ。
絶対に噂話じゃなくて、目の前にいる相手との対話を大切にしていこう。
SNSが普及した今だからこそ、大切にしたい人と大切にしたいものは何かの軸を見失わないでいよう。そうしよう。
わたしの忘備録、備忘録。そして、戒めに。