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震える手で終わらせた衣替え~恐怖のフラッシュバック~

今年のゴールデンウィークは家にいる時間が長くなりそうだと思い、引越しに向けて身辺を整理しようと決めていました。

衣替えのついでに着なくなった洋服を処分したり、不用品をゴミ袋に入れたりと、普段できないことをやっておきたかったのです。

しかし結論からいうと出来ませんでした。やりたかったのに、できませんでした。心臓はドキドキと鼓動を早め、暑くもないのに変な汗が流れてきます。そして上手く息を吸うことが出来なくなり、頭が朦朧としてきました。

そうです。私は片付けを通してモラハラされていた当時を思い出し、嫌な体験をフラッシュバックしてしまったのです…


過去の思い出が導火線に

旦那はモラハラ、義母はサイコパスと分かっていながら二世帯住宅での同居に足を踏み入れた私。断る余地もなくガチガチに固められた「長男信仰」により、長男の嫁である私も家政婦枠で組み込まれていました。

旦那の味方である義母と同じ家に住み始めてから、旦那のモラハラ&自己中はアクセル全開で加速。あっという間に日本一のモラハラ夫が出来上がりました。

一方の義母は、家政婦と介護を担う奴隷嫁こと私を手に入れ、「これで老後は安泰ね、お父さん」と存在感ゼロの義父と、美味しそうにお茶を飲んでいました。

それからというもの数々のモラハラ&サイコパス攻撃に耐え、子供たちを守るために戦ってきました。しかし予想以上にダメージは大きかったようです。

5月の恒例行事"衣替え"を行おうと、まず旦那のタンスの前に立ちました。…ちょっと待った。旦那は1ヶ月前に義母宅へ家出したじゃないか。別居中の夫の衣類なぞ、整理整頓する必要はあるのか?私はその時点ですでにモラハラの呪縛に囚われていることに気付きました。

今までは大量に溜め込んだ旦那の洋服から、衣替えを始めないと「オレの洋服からだろう!」ブチ切れられていました。今年は自分と子供たちの衣類だけでいいんです。ふー、危ない危ない。私はまず自分の少ない洋服から取り掛かることにしました。

引越しを見すえて去年着ていない服は処分しようと決めました。私なんぞユニクロのTシャツが数枚あればそれでいいんです。ところが私の目をふと奪ったワンピースがありました。それは10年以上前に旦那が買ってくれたものでした。

そのワンピースを見た途端、言いようのない嫌な気分になりました。そこそこ高価なその洋服は、義両親と買い物へ行ったときに、「maronさんなら似合うわよ~」と義母に言われて旦那が渋々買ったもの。ピンクのフリルがついたメイド服のようなデザインです。メイド喫茶が当時すでに流行っていたかは覚えていませんが、もし参観日に着ていったなら「〇〇ちゃんのお母さん、秋葉原からきたの?」と陰で言われることでしょう。

結局そのワンピースは親戚の集まりに何度か着ていっただけで、お蔵入りとなりました。でも渋々買ってくれた旦那の手前、捨てられずにいたのです。私はモヤモヤした気持ちのまま、ワンピースを丸めて大きな袋に入れました。

洋服にまつわるモラハラ記憶を一通り呼び起こし、息も絶え絶えに売れそうなものと捨てるものを分けた私。子供服は比較的楽だったとはいえ、娘が誕生日に欲しがった洋服を「高い!」と文句を言いながらレジに持っていく旦那と、その光景を見つめる悲しそうな娘を思い出して胸が苦しくなりました。


「出ていけ!」夫の声で手が震える

さて、お次は何かあったときのために録音しているICレコーダーのデータ整理です。ケンカになりそうな空気を感じたら、サッと取りだし録音ボタンを押してきたため、録音の日時しか記録されていません。データをジャンル分けした後、こっそり買ったモラハラ専用USBにコピーするまでがミッションです。

またあの罵声を聞くと思うと、再生ボタンを押す指に力が入りません。意を決して再生すると旦那の18番「出ていけ」コールから始まりました。その一言で一気に当時に引き戻された私。手が震え呼吸が浅くなってきました。

何とか音声ファイルに「〇年〇月〇日 夫と喧嘩」と打ち込み1本目は終了です。気付くとパソコンのキーボードが濡れるほど指に汗をかいていました。こんな状態で、この後の作業大丈夫か?私は不安になりました。


「あなたが悪い」義母の声で嫌な汗が流れる

そして2つ目に古い録音データを再生しました。義母と私がなにやら言い争っています。息子の健康診断の結果について、あなたの健康管理が悪いからと責められているようです。

もともとは外食&お酒大好きな旦那を気遣い、毎朝お弁当を作り持たせていました。しかし、そんなある日「あなた、あんなお弁当を息子に食べさせているの?貧相なおかずしか入っていないのに。あんなんじゃ出世できないわよ」と義母が宣戦布告してきたのです。

恥ずかしさと旦那に裏切られた気持ちがグチャグチャになり、その日から二度とお弁当を作らなくなりました。すると肝臓の値や血糖値、尿酸などの数値がうなぎ登りに上昇。私は内心(ほら言わんこっちゃない)と思いました。

だいぶ経ってから義母に呼び出された私は、ICレコーダー片手に話し合いに挑みます。「息子の健康管理ができないのは嫁のせい。あなたが悪い」。まぁここまでは想定内の言葉です。しかし義母は「息子が飲みに行くのは家にいたくないからよ。あなたが居心地の良い家を作らないから。子供を優先して息子を邪険にしているからよ!」と般若の形相で迫ってきました。

「お義母さん、私は何度も家に帰ってきて欲しい、育児を一緒にして欲しいとお願いしてき……」とそこまで私が言いかけると、「あーなーたーが悪いのよ!分かってる?」と完全にシャットアウトされました。またもや私は当時を思い出し、額や脇を流れるほど嫌な汗をかいていました。

息も絶え絶えにデータに名前をつけましたが、もうこれ以上は無理です。このままではミイラ取りがミイラになります。口の中がパサパサに乾き、呼吸が上手くできないままソファに横になりました。


モラハラ被害は終わらない

うちの場合、別居や離婚へトントン拍子で進むわけがないと思っています。なにせまともな話し合いは期待できません。そのためにいざという時の証拠集めは必須。日記やメモなどは金庫に入れて保管しています。

しかしその証拠に触れる度、その時の気持ちや相手の表情がありありと甦ってきます。そうなんです。モラハラ被害者はこうやって延々と苦しめられるんです。いつの日かフラッシュバックを起こさずに、「あんなこともあったな…」と乗り越えられる日がくるのでしょうか。

こんな旦那を選んだ私にも責任があるし、結婚で起こりうる問題を予想しきれなかった甘さもあります。仲睦まじく暮らす家族を見ると、自分の至らなさが身に染みます。だからといってこのまま自分を殺しながら、結婚生活を続けるわけにはいきません。子供たちと笑って暮らすために頑張るしかないのです。

実家や行政など頼れるものは頼り、何とか二人の娘を成人させるまで踏ん張ります。そしていつの日か「あの頃は大変だったね」「でもあの頃があるから今があるよね」と、思い出として語れる日が来ることを信じています。


お読み下さりありがとうございました!












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こんな私にサポートしてくれる方がいて驚いています!みなさまの温かい気持ちで毎日頑張れています!ありがとうございます。