「山陰経済新聞」令和6年10月28日 (下旬号)HEAD LINE
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鳥取県事業承継・引継ぎ支援センターによると、令和6年度上半期(4〜9月)の事業承継成約件数は前年同期比で約2倍の34件となりました。コロナ収束後、物価高やデジタル化進展など経済環境の変化が影響し、経営者の高齢化も進んでいます。相談件数は減少したものの、第3者承継が増加し、特に製造業やサービス業が多い傾向です。事業譲渡が主要な手法で、事業承継を通じた中小企業の新陳代謝が加速しています。
鳥取県は中小企業の事業承継を支援するため、最大200万円の補助金を提供しています。令和6年度上半期の補助認定額は親族承継で271万円、第三者承継で1323万円でした。補助金は、承継促進や経営革新など4タイプに分類され、多様な企業支援を目指しています。
2024年度上半期、後継者不在が原因の「後継者難倒産」は3年連続で200件超えの220件となり、中小企業の経営リスクが顕在化しています。建設業や運輸業が多く、特に運輸業の増加が目立ちました。企業代表者の高齢化が進み、平均年齢は過去最高の63.76歳に達しています。経営環境の変化や金利上昇もあり、事業承継や後継者育成の必要性が増しています。
株式会社丸合は創業70周年を記念し、10月24日に米子市で式典を開催しました。伊木米子市長や関係者約376名が出席し、梅林社長が70年の歴史を振り返りました。丸合は1947年に「米子マーケット」として創業、現在では鳥取・島根に24店舗を展開し、1300人の従業員が働いています。式典では米子市への福祉基金の寄贈も行われました。
米子地区の生コンクリート出荷量は3年間で減少し、令和5年度は令和3年度比13.5%減の11万5993立方メートルとなりました。業界は令和6年度に12万立方メートルへの回復を目指し、公共工事増加を関係団体に働きかけています。
千代むすび酒造は、長期輸出に対応するため温度管理が可能なクリーンタンク2基を導入し、海外市場開拓を強化しています。この設備投資により、現在の輸出売上1億5千万円を2倍に増やす計画です。
境港市に11月15日、高級オーベルジュ「皆玉邸恵―MEGUMI」が皆生タクシーによって開業します。100㎡を超える4棟の客室には、露天風呂や個別のテーマが設けられ、プライベートを重視した設計です。最高級の鳥取和牛を用いた料理を提供し、インバウンド観光の拠点として、クルーズ船や国際便が発着する利便性を活かして富裕層をターゲットにしています。
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