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山で暮らす民族を見て。

タイの山の中で暮らす人たちと接して、多くのことを考えさせられました。忘れないように文章を書いておこうと思います。

【山も家】

日本で散らかっている部屋をみたり、登山道にゴミが落ちていたりすると、ネガティブな感情を抱きます。

ですが、タイの山の中や小屋でゴミが落ちていたり、モノが散らかっていてもネガティブな感情にはなりませんでした。

なぜなのでしょうか。

今の日本では自然は管理するもの、大切にするものという認識であり、人々の生活の中にはありません。

タイの山で生きる民族の生活圏内を案内してもらうと、山道の途中で

「この草が食べれるよー(わさびの香り)」「この茎がおいしいよー(レモンの味)」
「川のほとりでお酒のもー」

と、まるで家の中のように案内してもらえます。

山は管理するべき自然なのではなく、普段の生活する場所でした。

だから、多少ゴミが落ちていても、散らかっていても、おかしくないと感じたのかもしれません。

山と家の境界線は感覚的に薄そうだと思わされたのですが、物理的にも薄かったです。

山の中に小屋があったりするのですが、木造でつくりがあまく、5年くらいでダメになっちゃいそうだなーというものばかり。

風も多少抜けそう。

こう書くと、悪く聞こえてるかもしれませんが、私は悪く思いませんでした。

年中暖かいのでちょっとくらい密閉性が低くても大勢に影響ありません。また、山の景色の良いところに小屋を建ててるので、ダイニングは見晴らしが良い外。最低限寝る場所だけ壁がありゃいいかという感じ。

また、壊れやすそうというのもポジティブに捉えました。日本では地震や台風等の災害があるので建築法など厳重ですが、タイでは地震はないみたいです。

コンクリートの基礎をうって、頑強な家をつくるより、木材とトタン等でローコストな家を建てて、数年で木材が腐ってきたら山に返す、くらいの方が身軽です。

山にゴミが落ちている
家がボロい

と聞くと、どちらも日本ではネガティブに捉えられる言葉だと思いますが、山の豊かさや災害の少なさ、建築等のルールの寛容さ等によってポジティブに捉えられることもあるんだーと考えさせられました。

衣:なんでもいい
食:山にある
住:ローコスト

チートでは!!?

事実、案内してくれた方は生活をするために仕事をしなくては!という訳ではなく、

コーヒーが好きだからコーヒー農園をしたり、精製方法に興味あるから凝っておいしいコーヒーを作ったり、と豊かでした。(バンコクでデザイナーとして働いた後、山に戻ってきたそうです)

ここ住みたいー
働かせてー

と言ったら、真顔でいいよー!っていってくださいました笑 こどもが大きくなったら、コーヒーチェリー摘む時期は本当に住みたいくらい。

日本のおいしい食事も心から大好きなのですが、

山からの絶景を見ながら食べた、葉っぱで包んだ冷めたごはんと、冷めた揚げ物(鶏と豚)と、コーヒーが、おいしすぎて忘れられません。こういうのでいいんだよランチ。こういうのでいいんだよ生活。

山に住む民族の生活なんて、東京に住んでいたら見てみたいという選択肢にすら挙がらないと思います。ですが、実際に見てみたことによる価値が大きいこと!

気候が違うから、国民性が違うから、と思わずに素敵だな、と思ったところは身の回りで再現できるように動いてみます。

都内での暮らしを客観視するきっかけにもなった今回の旅行。楽しかったーー

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