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旅しい③

子どもより浮かれてしまう動物好き

旅も3日目。実家を立つことに。寂しそうなオヤジ。我が子も強がっていたけど、まだじじちゃんといたかった様子。それでも、我々は那須へと向かわなければ。

土産に定番のブドウをもたされ、バイバイして一路那須へ。高速も思ったほど混んでおらず、すいすいと目的地の「那須動物王国」に。

山の上にあるからか、暑いのは暑いけども、耐えられる暑さにホッとする。まず土産物コーナーから見るのが、我が子流。

たっぷりと時間をかけて自分の欲しいものをゲット。ボクもつられて動物のかわいいTシャツを購入。ここのTシャツはレベルが高い!もちろん、野暮ったいものもあるけれど、基本的にはタウンユースで寝間着用ではない。

1着に絞るのに苦労したけど、自分の干支である羊が100匹デザインされたものを選ぶ。我が子の気持ちが整ったところで王国探検。

栃木には宇都宮動物園もあって、アットホームな雰囲気が好きだけど、那須はとにかく共生しているような感覚を抱くほどに距離が圧倒的に近い。

最初の展示ルームではカメが歩き、鳥が毛づくろい、ナマケモノはお決まりのぶら下がり。もう、ほぼ、野生。動物園も水族館も好きなボクでも、近さに腰が引けるほどだから我が子は言わずもがな。

すぐに帰ろう!となるかと思いきや踏みとどまり、アザラシ、ペンギンなど動物園のレギュラーメンバーからスナネコ、カピバラを経て、さあさあボクのお目当てのハシビロコウのいる展示コーナーへ。

ここも凄かった!サルが駆け回り、鳥も自由気まま。ジャガーの金玉はデカくて、ガラス越しでも迫力満点。恐怖心がむくむくっと芽生えてきました。

興味と恐怖を抱きながら進むもハシビロコウは見当たらず。飼育員さんに聞いてみると昨年12月に高知に移ったそうな。がっくり。

ハシビロコウは伊坂幸太郎の小説にも出てきた、謎多き鳥だったので一目見たかったけども。まあ仕方ない。これも旅の面白さ。それも、スマホで調べなかったからこそ味わえた悲しい気持ち。実物には会えなかったけど、レストランのご飯はレジャー施設の中では群を抜いて美味かったし、我が子がガチャガチャでハシビロコウを当ててくれたので満たされました。

二度目の我が子のショッピングタイムも無事に終わり、御用邸チーズケーキを経て、お宿に。ここで、まさかの驟雨。信じがたいほどの雨に、思わず耳をふさぐ我が子。

ボクも運転に集中。山の天気は変わりやすいけど、あんな豪雨は久々でした。宿についても降りやまず。妻と我が子を玄関で降ろしたはいいものの、ボクは車からしばらく出られず。少し弱まったタイミングでダッシュしたけど、ずぶ濡れに。

運よく露天風呂が空いていたので、荷物を置いてすぐにひとっぷろ。湯加減、景色、雰囲気とも最高でした。雨もいつの間にか止んでいたし。

汗を流して、一服していると内線でご飯の支度ができたと連絡が。別室に移動すると、そこには獲れたてのイワナ!!まったく癖がないと宿の人が言ったけれど、川魚独特の臭みはあるでしょ!と疑ったボクは猛省。

ホントにまったく臭みがない。物足りないくらいだった。日本酒とやりたかったけど、しゃぶしゃぶも、天ぷらも、山芋を練りこんだそばも、どれもこれも絶品だった。

お宿の料理ってボクは基本的には期待値が低くて、ほぼ諦めているのだけれども、今回のお宿は久住昌之さん風に言えば「当たりだ」。抜群に美味くて、腹が膨れるとはあのことだった。

部屋に帰ると布団が準備されていて、みんなでバタンとダイブ。家事をしない幸せを感じつつ、ゆったりテレビを眺め、旅の振り返りをぽつぽつと。善き家族時間。

ボクは温泉の熱が冷めず、掛布団も暑かったので、なかなか寝られなかったけど、とってもいいお宿でした。朝食のだし巻き卵、また食べたい。

温泉も、サービスも、料理も。フルで満足度が高いって、なかなかないけれど、あのお宿は「当たりだ」。来年も来ようね、と自然とみんな口にしていた。

さてさて、那須を満喫した我が家は4日目にマイホームへ。台風被害に遭うこともなく、無事に帰宅。

3泊4日の旅は大きな喧嘩も事故もなく、家族時間も一人の時間も楽しめた。とっても充実した帰省だった。この旅で、またひとつボクは大きくなれたような気がする。

旅はいろいろあるけれど、いろいろあるからいい。そう再確認できた旅だった。今後は知らない土地に行きたいなあ。

おもいのままに。続けます。今日も呼吸ができた。ありがとう!


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