「クライマキナ/CRYMACHINA」(ほぼ)ネタバレ無しレビュー。百合成分は100点満点、アクションは…
はじめに(読まなくていいです)
読まなくていいので飛べるように先に目次出しておきますね!
……
……わざわざ飛ばさないで読んでくれてる方向けに少しだけ自分語りをさせていただきます。いいですか?
まず、筆者は「クライマキナ」の精神的前作「クライスタ」で痛い目を見ております。
「クライスタ」はストーリーや音楽などはともかく、アクションゲームとしては本当につまらなくて発売日にDL版で買ったことをやや後悔しているという話で、今作「クライマキナ」にも嫌な予感がしておりました。
嫌な予感が過ぎて、杞憂を書き散らすだけのしょうもないnoteを書いたくらいです。
ちなみに残念ながら筆者の杞憂はほぼ当たっておりました。
このnoteでは「クライマキナ」に対し、アクションゲームとしては厳しい評価をしています。
ところで話が変わるのですが、筆者はKindleライブラリに百合漫画・小説だけが3桁積み上がっている百合のオタクです。
つまり、筆者は「アクションゲームとしては罠である可能性を承知の上で、百合の気配を察知して」本作を購入した訳です。
以降のレビューはこれを念頭に置いていただけると偏見が薄らぎます。
え、簡潔に何が言いたいのか言えって?
それではまとめから先に書いておきますね。
忙しい方向けまとめ
体験版をプレイしたなら買うのはちょっと待って
超高級同人ゲーム。凄い所は凄く適当な所は適当。
アクションゲームとしては100点満点中、65点ほど
ただし百合好きのオタクにはよく刺さります
体験版をプレイした方へ
本作の体験版には本作全体の70%以上が含まれていると言っても過言ではありません。
まず、体験版の範囲以降、新たなタイプの雑魚敵と中ボスは一切出現しません。
剣/大剣/銃/杖/拳/槍の6タイプの雑魚敵と、それがデカくなった中ボスが出てきたと思いますが、体験版の範囲以降、トリニティ(四馬鹿)や神機などの大ボス以外、雑魚と中ボスは全て上記の6タイプ(の色や見た目がちょっと違うだけ。新たな技なども無い)が出現します。
新しい形式のザコは一切出現しません。
要するにザコと中ボスは全編通して全部使い回しです。
絶対やると思った!!
Q:じゃあ自分はまだ見ぬ大ボスとの戦闘を楽しむぜ!邪魔してくれるなよ!
A:もちろんです。ただし体験版範囲の稼ぎと装備でもプレイ時間によってはラストまで轢き殺していけるほど強いので装備とレベル上げにはくれぐれも注意してくださいね!
なお誤解しないでいただきたいのですが、体験版を数十時間もプレイする筆者が全面的に悪いです。
結論:体験版が面白くてやり込んでしまった人ほど後々酷い目に逢う。体験版をやったことない人は新鮮さがまあ続くのではないでしょうか。
アクションゲームとしての評価
筆者はあろうことか体験版を40時間もやっていたためエラいことになりましたが、普通に面白い部類だと思います。
基本的にレスポンスが軽く、「ベヨネッタ」のように、色んなアクションにキャンセルが効いてキビキビ動けるハイスピードアクションの類になると思います。
これは主人公レーベンを操作した時の話で、他のキャラを使うとまた違った趣になります。
※レーベンが最軽量のキャラクターになります。
また、「眷属機」という兵器を二つ装備できます。
トリガーボタンで使用でき、割り当てた行動を行ってくれるのですが、これが
「近距離で攻撃してくれるソード」
「遠距離から砲撃してくれるキャノン」
「敵の弱体を行うジャミングポッド」
「自動でパリィを行ったりバリアを貼るシールド」
など多種多様でこれが中々面白いです。
本作はこれら眷属機や、眷属機にセットするバフや行動(思装)、そして操作キャラクターが使用する武器や防具のより良いドロップを狙ってステージをクリアする、ハック&スラッシュアクションRPGに分類されます。
ただ、火力が足りている場合は「覚醒」と呼ばれる強化モードに入って攻撃連打で轢き殺すのが最適解になってしまいます。
追記:アップデートにより覚醒に弱体化が入ったようです。
気になるのはステージ風景の単調さでしょうか……
5桁の数字を入力して隠しステージに入れる「サブネットワーク」では、ごく一部の正式に用意されたネームドステージ以外は全て一定のパターンに応じて出力される実質自動生成ステージのようになっています。
では通常のステージはと言うと、ちゃんと人の手で作り込まれている感じがしますが、基本的に真っ平らが地形が続きますし、如何せん
「ここはどういう、何をする場所なのか」
などの背景があまり説明されず、延々と
「なんか機械の腹の中を進んでるみたいだなあ」
みたいな気持ちになる背景が続きます。
「理路整然として機械的で美しい」
と言えば聞こえがいいですが、バッサリ切り捨てれば
「同じパターンを切り貼りしただけ」になりますね。
……「ベヨネッタ」「デビルメイクライ」などのステージが作り込まれすぎているだけでしょうか?否、そういう訳では無いはずです。
やり込み要素も希薄です。
結論:面白いけどすごく荒削り。
前作もそうなんですけど、なんというか超高級同人ゲームって感じがするんですよね……甘いところがとにかく甘い。こだわりたいところにはこだわってるけど、どうでもいいところはとことん適当に作ってる気がします。
「デビルメイクライ」などの超名作アクションゲームが「80~90点」を万人に対し安定した面白さを出せるゲームとすると、
今作は「50~95点」の範囲内で人によって面白さが変動する。
追記:DLCとアプデについては最悪でした。それ用の記事を一本書きましたがもういいかなと思って削除、省略させていただきます。
ストーリーと百合……このゲームの本体
本作の全てがここに詰まっています!
特にレーベンとエノアの関係性や、単に彼女たちが可愛くて好きという方はそれだけで絶対に損しません!
正直、ストーリーの大筋自体はメインではありません。「人間と機械の差異」を主軸にしたSFが繰り広げられますが、ご都合主義な展開や演出不足、パッとしない謎も多く、お世辞にもよく出来ているとまでは言えないと思います。
物語の流れに伴って変化するレーベンとエノアの心境や間柄こそが本作の軸となっていると言っても過言ではなく、なんならそれに全てを賭けている印象を受けます。
逆に、女女の関係性について興味が薄い方には胸を張ってオススメすることは躊躇ってしまいますね。
正直私もまだ全容を把握出来てはいませんが、もともとレーベンとエノア目当てで買ったので問題ありません。
むしろ大満足です。
結論:唯一無二の世界観。ここ以外では絶対に摂取できない百合があります。
おわりに
という訳でクライマキナのレビューでした。
結局特大の罠を踏んづけたとは思ってますけど、後悔はしていません。
順当に前作から進化していますし、数年後に「クライ〜の新作が出るよ」と言われたらその時も絶対予約してアーリーアクセスなり発売当日なりにプレイしたいです。
是非次作は更に磨き上がったものを期待したいですね。
そしてエノアとレーベン、良かった……!!
フリュー株式会社「クライマキナ/CRYMACHINA」は7月27日より発売中。
本記事はDL版予約者限定のアーリーアクセス期間中よりお送り致しました。
アンドロイドモノのSFや百合、ハクスラアクションRPGが好きなあなたにいかがでしょうか!
© FURYU Corporation.
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