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越境体験がもたらす自己多様性とメンタルヘルス

2週間のインドから戻ってきました。
1週間はリトリートの同行、もう一週間は今後のリトリートの視察などで過ごしてました。

ビハールの田舎の村の教育プロジェクトにも関わっていきます

そんな2週間を過ごして、改めて強く思ったことです。
それはインドのような場所への越境体験がもたらす意味についてです。

ちなみに本日こんな説明会もあります。

それもありメンタルヘルスについて少し考えてみたくなりました。

メンタルヘルスが課題になるときに一番悪いのは?

現代社会で多くの人が直面するメンタルヘルスの課題。

実際に大きな問題を抱えた時や事件になると、最も非難の対象となるのは例えば劣悪な環境、パワハラ・セクハラを容認した企業やいじめや体罰を是正しなかった学校。

もちろん容認してよいとは思いません。
ただ、最近それだけかなと思うようにもなってきました。

ここから境を超えていく

インドで他の日本人の変化を見たりインドでの人たちに囲まれていると、組織・団体の在り方だけではなく僕たちの信念体系にも課題があるように思えてきます。

つまり、「今の在り方」を当然のこととして受け入れてしまって硬直化してしまうことにまなざしを向けてみると色々変わってくるのではないかなと思ったりもします。

その今の在り方を別の角度から見てみるため、その解決策として注目すべきのは、「越境体験」です。特に、インドのように価値観や生活様式が劇的に異なる場所への旅は、自己多様性を発見し、心の安定に寄与する強力な手段となります。

以下、越境体験がメンタルヘルスに与える影響を3つの重要な視点から詳しく解説します。


1. 自己を客観視しやすい環境に身を置く

異なる環境がもたらす視点の転換
普段の日常生活では、私たちは自身の置かれた状況や感じているストレスに気づきにくいものです。しかし、全く異なる文化や価値観に触れると、日常では見えなかった自分の状態が浮き彫りになります。

例えば、インドの混沌とした環境や多様性に触れることで、「自分がどのような環境でストレスを受けやすいのか」「現在の生活は自分に適しているのか」「そもそも今のストレスレベルは?」といった問いが明確になります。このプロセスは、自己の理解を深めるだけでなく、ストレスへの新たな対処法を見つける助けともなります。

応用例

  • 留学や長期滞在などで日常を離れた環境に身を置き、自分の状態を冷静に見つめ直す。

  • 短期的な旅行でも新しい文化に触れることで、自分の置かれた日常の見方を更新する。


2. 固定観念からの解放と自己多様性の発見

複数の自己を受け入れる
私たちはしばしば「本当の自分は1つである」という固定観念に縛られがちです。しかし、異文化体験はこの観念を揺さぶり、「複数の自分」の存在を意識させます。

だって、全く違う場所や違う人たちに囲まれている自分であっても自分は全く変わらない、という方が明らかに変です。僕らは周囲からめちゃくちゃ影響受けています。

例えば、インドのような異文化に触れることで、普段の自分とは異なる新しい側面を発見することができます。これは、ストレスや困難な状況が特定の環境や関係性に由来するものであることを理解するきっかけにもなります。

つまりこの視点で日常を見てみることで、仮に職場や学校で嫌なことがあったとしてもそれはあくまで一つの環境や一つの関係性における一つの自己にすぎません。家族や別の友人など別の自分では別の状況や感情を楽しめばいいのでしょう。

応用例

  • 異文化の中で新しい行動様式を試し、新たな自分を発見する。

  • 職場や家庭でのストレスを、特定の状況に限定されたものとして捉え直し、それが「全人格」ではないと理解する。


3. 成功と失敗の影響を分散する

1つの出来事に左右されない心の安定
固定的な自己観念は、成功や失敗が大きな影響を及ぼす原因となります。例えば、特定の職場や人間関係での失敗が「自分の全てを否定する」ように感じるのは、自己を一貫したものと捉えるからです。

逆に特定の職場や人間関係での成功は「自分のすべてが勝者である」と感じるかもしれません。学生時代、祇園のスナックでバーテンダーしていましたが、今思えば仮に会社の社長であったとしても関係ない飲み屋であれほど威張る必要などないように思うのです。

異なる環境に身を置くことで、私たちはその場に応じた「自己」としての自己を意識しやすくなります。これにより、失敗や成功を限定的なものと見なせるようになり、心の安定を保つことが可能になります。

応用例

  • 新しい環境での挑戦を通じて、自分の成功体験や失敗体験を客観視する。

  • 一時的に異なる環境に身を置き、自分をリセットする機会を持つ。


まとめ:越境体験がもたらすメンタルヘルスの向上

異文化に触れる越境体験は、自己多様性を発見し、固定的な自己観念から解放される絶好の機会です。これは、心の安定だけでなく、自己成長や新たな視点の獲得にもつながります。

越境体験は単なる「旅」ではありません。それは、新しい自分を見つけ、人生を豊かにするための手段です。ぜひ、次の旅で「多様な自分」と出会ってみるのも一興かと。

ということで、2月にメンタルヘルスのエキスパート、和賀未青さんとインド、リシケシュに行きます。本日12日の20時~説明会があるのでよかったら遊びに来てくださいな~。


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