「未来へ 見出す活路 鋼管メーカー・商社、難局突破へ」 エネ分野「つくる力」継続強化 技術開発・コスト競争力 両輪をフル回転
2020年4月20日、NY市場で国際的な原油取引の指標WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の5月先物価格が前日比1バレル当たり56ドル近く下落し、マイナス37・63ドルと史上初めてマイナスを記録した。その後に持ち直したものの、産油国が大規模協調減産で合意した後に起きたマイナス価格は、産油国だけでなく世界経済に衝撃を与えた。<br/><br/>
世界最大の産油国となった米国(北米)の市場でオイルマーケットに関わる企業の油価損益分岐点は40―50ドルと言われる。直近の3年間、サウジアラビアとロシアがOPECプラスとして生産調整で合意し、原油価格はバレル50―60ドルで安定的に推移していたことで、油井管を製造するメーカー、取り扱う商社は利益を確保できていた。
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