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Out of 紅白, But I Love. '23 vol.6
どんどん行きましょう。
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白組⑩向井太一/道
白組前半戦ラストは向井太一。
先日のライブにて"向井太一"としての活動終了と、"TAIL"としての新たなプロジェクトを発表したので、これは本当に夢の紅白になってしまうかもしれないんですけど(今後彼が何を歌うかはまだわかっていません)、
ひとつ区切りとしてこういう大きいステージでの歌唱があってもよかったのになぁなんて思ったりしています。
彼に関してはたまたま今はなき吉祥寺TSUTAYAでメジャーデビュー前のEPをレンタルしたのがきっかけで知って、
その後楽曲は毎回チェックしてたし、ライブもほぼ毎年1〜2回くらいのペースで行ってました。
"向井太一の代表曲"というと「リセット」になるのかもしれないですが、
スタンダードかつスケールのデカさでいったらこの「道」かなと。
向井君(普段はこう呼んでます笑)は2016年デビューなんですが、この頃がちょうど音楽業界がCDからサブスクに完全に移行してしまうギリギリ直前の時期だったんじゃないかなぁと思っていて。
セールス的な指標がわかりづらくなって、楽曲の消費スピードが加速しはじめた時期。
サブスクが定着しきってCDリリースのコストはさらに嵩みはじめた時期。
SNSという新たな媒体から"バズる"ことでスターが生まれ、メジャーとインディーズの垣根が完全に消えはじめた時期。
そしてなんとか興行で資金の補填をしようとしているところにコロナ禍。
そんな良くも悪くも先が見えない中で、向井君のリリースペースはものすごく速かった。
コロナ禍であってもコンスタントにデジタルリリースが続き、フィジカルでのアルバムリリースもほぼ毎年ありました。
文字通り"駆け抜けた"7年間の果てに辿り着いた今回の彼の決断は僕の中では結構納得いく部分があって、
今どちらかといえば"向井太一"の終わりよりも"TAIL"という新しいプロジェクトで何を仕掛けてくるか、の方が気になっています。
まずはおつかれさまでした。
紅組⑩Crystal Kay/Beautiful
対する紅組前半戦ラストはそんな音楽業界の荒波もsurviveしまくってきたCrystal Kayに飾っていただきます。
来年でデビュー25周年、
大ブレイクもあって、
全米デビューもあって、
移籍して、、
ぶっちゃけいろいろあったんでしょうけど(©️Can't Stop Me from the Album"For You")、
彼女の持ち前のポジティブさ、確かなスキル、そして(多少差はあれど)高いクオリティを維持し続けた数々のオリジナル曲たちがこの長いキャリアでの荒波を越えさせたんだと思います。
今また小規模ですがアメリカでツアーを回っていたり、バスケの試合で国歌斉唱したり、
かと思えば日本のバラエティ番組に出ていたり、
ボーダレスに活動している彼女を見ていると、10代20代の頃とは違った励まされ方をされている自分がいます。
夢を諦めない、とか、好きなことを続けていく、とか、そういう気持ちって、
歳を取れば取るほどハナから頭から消え去ってしまったり、いつまでも呪いのように纏わりついて苦しくなってしまったり、どこか棚上げしたままになっていたり、
なかなか昔のようには感覚で持ち続けられないけれど、今のCrystal Kayの活動見ていると、
なんか素直に持ってていいし、消えてしまったらそれを嘆かず受け入れればいいし、って感じに思えてきます。
これからも聴き続けるし、歌い続けてほしい、大事なアーティストです。
今回選曲した"Beautiful"は2019年リリースで、LDHの企画から生まれた(らしい)っていうのもあってか全然日の目を浴びていない楽曲なんですが、大きな会場に映える素敵なミディアムバラードです。なんか歳末助け合いのテーマとかになりそうでNHKぽさもある笑
以上で、前半戦10組ずつが終了。
紅組⑪岩崎宏美/万華鏡
(こちらは当時の音源ですが、ぜひ2007年リリースのアルバム「PRAHA」にてオーケストラと歌うバージョンを聴いてほしいです)
ここから2組は特別企画。
今年は(も)音楽関係の偉大な方達が多く逝去されました。
なんかこういう時に楽曲と共に故人を偲ぶようなことは決して暗くならずに成立させられるんじゃないかなって思ったりします。
その中から紅組は岩崎宏美さんで万華鏡。
こちらは今年11月に旅立たれた作詞家三浦徳子さんの作品。
岩崎宏美大好きっ子なので、本家紅白にも何故出ないんだっていつも思ってるんですけど、
本当にたくさんの素晴らしい楽曲があって、
それらすべてが偉大な作詞家、作曲家の先生たちの作品でもあるので、
言葉は悪いかもですけど、こういう機会に聴きたいし聴いてほしいなぁと思います。
ていうか三浦徳子さんって、岩崎宏美さんから真野ちゃんまでキャリアの幅が広過ぎる。、R.I.P.
白組⑪德永英明/シルエット・ロマンス
(公式の動画がサビのみしかなかった。、)
白組からは德永英明さんでこちらも11月に旅立たれた大橋純子さんの大ヒット曲、シルエット・ロマンス。
こちらは2019年のセルフカバーの動画。
もう当たり前ですけど歌が上手い。、
このリズム感と太いのに湿っぽくないアーバンな歌声、ニューミュージックを代表するアーティストの1人じゃないかなって思います。
德永英明カバーばっかり、みたいな感じ正直ありますけど、
こうやってアーティストが歌い継いでいくことも大事なことですし、最近あんまり德永さんの声も聴いてないので、今回選びました。
他にも坂本龍一、高橋幸宏、谷村新司、もんたよしのり、KAN、櫻井敦司、、偉大な方達が旅立ちました。(敬称略)
悲しいけれど、作品は生き続けるということの素晴らしさを改めて実感することの多い年でもありました。
今日はここまで。
次回から後半戦スタートですー
前回はこちら。(WEST./ちゃんみな/imase/IVE/KID FRESINO/安藤裕子)
次回はこちら。(SPEED/TOMORROW X TOGETHER/AI/藤井隆/浜崎あゆみ/山崎まさよし)