こんにちは、Choimirai Schoolのサンミンです。
00 はじめに
プロンプトエンジニアリングの可能性について調査を進めていく中で、英作文の添削をやってもらうところまで確認ができました。
他にも何ができるかを模索していて「英検のライティングは?」にたどり着きましたので今回のnoteで詳細をシェアします。
シェアしている内容は大きく分けて2つのカテゴリーになっています。
①各級ごとの事例
②AIを活用するメリット
01 とにかく凄い
結論から言いますと、とにかく凄いです。
プログラムの作り次第では、あるトピックに対し、英作文+日本語訳+音声読み上げが「2分」あれば完成します。しかも、英作文のCEFR判定は、
■英検1級:CEFR C1かC2
■英検準1級:CEFR B1かB2
■英検2級:CEFR A2かB1
■英検準2級:CEFR A2
英作文と日本語訳が生成される様子はこちらの動画を参考にしてください。
ここからは英検1級と準1級、そして2級の事例を紹介させていただきます。
02 英検1級の事例
▼トピック:原子力は世界のエネルギー需要に対する長期的な解決策となるか?
■賛成意見(単語数:218個)
■CEFR判定:CEFR C2
■日本語訳
■音源
■反対意見(単語数:209個)
■CEFR判定:CEFR C2
■日本語訳
■音源
03 英検準1級の事例
▼トピック:日本は完全キャッシュレス社会を目指すべき?
■賛成意見(単語数:141個)
■CEFR判定:CEFR B2
■日本語訳
■反対意見(単語数:134個)
■CEFR判定:CEFR B2
■日本語訳
03 英検2級の事例
▼トピック:若い人たちが将来のキャリアについて考える時間をもっと持つべきか?
■賛成意見(単語数:96個)
■CEFR判定:CEFR B1
■日本語訳
■反対意見(単語数:96個)
■CEFR判定:CEFR B1
■日本語訳
AIを活用するメリットは6つにまとめています。
どんな話題にも対応可能
柔軟な思考が学べる
今後の問題を予測できる
作文レベルの指定が簡単
洗練された英文が身に付く
とにかく早い
04 AIを活用するメリット①:どんな話題にも対応可
英検やTOEIC、IELTS、TOEFLのスピーキングとライティング練習でAIを活用するメリットはなんといっても、どんなトピックにも対応できるところです。
例えば、英検準2級のトピックで「英語学習は何歳から?」の質問に対し、7歳と15歳を指定した時の返事がこちらです。
■英語学習は7歳から
■英語学習は15歳から
05 AIを活用するメリット②:柔軟な思考が学べる
英検やIELTS、TOEFLなどを取り扱っている市販の教材ですと賛成か反対、どっちかの意見のみを載せているケースが多いです。
しかしながら、人によっては教材に書かれている内容と正反対の意見を持っている方も多いはずです。そうなった場合、自分が求めている議論をどう展開すれば良いのか参照する術もなく、泣き寝入りしながら解答例を覚えるしかない。
ところが、人工知能を活用すればどのトピックのどんな立場からの議論であれ、ヒントを得られる。同じトピックでも毎回異なる書き方をしてくれるので柔軟な思考とアイディアのつくり方を学ぶことができます。
06 AIを活用するメリット③:問題を予測できる
人工知能が最も得意としている分野の一つがデータの中からパターンを見出すことです。人間にはなんの繋がりもなさそうに見えるデータからも関連性を見つけることができる。
上記のツイートは、英検1級過去問のトピックを元にAIが予測してくれたトピックの一覧です。設定によって、毎回違うアイディアを出してもらえるので、前もって様々なトピックに触れ、より効果的に本番へ備えることができます。
07 AIを活用するメリット④:レベルの指定が簡単
英検ライティングの場合、全部で5つのレベルに分かれています。
似たようなトピックでも、英検1級用の解答例と英検準1級用の解答例は学習者のレベルにあった書き方をするのがとても大事です。人工知能の場合、プロンプトで指示を変えるだけでレベルにあった作文を生成することができます。
08 AIを活用するメリット⑤:洗練された英文
今回利用した人工知能はOpenAI社のGPT-3です。教育関連情報を発信しているEduRefの調査によりますと学、部レベルの課題に対しGPT-3は、3つの科目でCとB-を取得できたとのことです。
特に政策メモを書く課題では、GPT-3を上回るスコアを得たのは参加者の中で一人のみ。こうした結果でもわかるようにGPT-3は既に、学部を卒業できるレベルの作文が書けます。
英作文はまず見る目を養うところから始めるべきです。間違った書き方を覚えてしまうと、その書き方が練習によって固定されてしまうリスクも。GPT-3のような最新の人工知能を活用することで、より洗練された英文が身につくメリットはとてつもなく大きいです。
09 AIを活用するメリット⑥:とにかく早い
上述したようにあるトピックに対し、英作文+日本語訳にかかる時間は15秒前後。もちろん、下記の図でもわかるように文字数が足りなかったり、エッセイの構造が違うなど失敗するケースもあります。
が、失敗したケースを含めても1分あれば、英作文+日本語訳を確実に作れる。CEFR判定はCambridge English提供するWrite&Improveを使っていて、生成された文章は修正の指摘もなくほぼ完璧なレベルで仕上がっています。早いからクオリティが低いという心配も要りません。
下記図は、英検2級レベルのライティングをチェックしてもらった一例です。
10 まとめ
今回の note ではライティングの練習をする際、人工知能を利用した事例とメリットについて話をさせていただきました。
人工知能を活用した英語学習は学習者だけでなく、今までコンテンツを制作されてきた出版社側にも大きな影響を与えるはずです。こうした時代の変化を味方にするためにはどんな行動が必要か?を考えるきっかけをこのnoteが与えられたら嬉しいです。