カナダ精神保健協会が提案する過度なポジティブさを避け、他人のサポートとなる言葉(英語)
こんにちは、Choimirai School のサンミンです。
0 はじめに
社会状況が急激に変化したり不安定になったりする時には、悲しみ、不安や恐怖、怒りなど、ネガティブな感情が生じるのは人としてごく自然なことです。そういうときに相手の事情を聴こうとはせず「ネガティブなことを言わず、もっとポジティブに行こう!」という空気が広がるケースは多い。
ものごとをポジティブに捉えることは悪いことではありません。ポジティブな感情によって問題が解決することももちろんある。しかし、過度のポジティブさは人にとって「毒」となることも同時に理解して欲しい。
今回の note ではカナダの精神保健協会が紹介している、①他人をサポートするのと②毒となるポジティブさについてシェアします。
1 他人をサポートするのと毒となるポジティブさの違い
二つの違いについてカナダ精神保健協会ではこう定義しています。
■Offering "toxic positivity"
Offering someone 'toxic positivity' can often shut down the conversation by making them feel they shouldn't share their 'bad' feelings.
"有害なポジティブ "を提供することは、ネガティブな感情を共有すべきではないと感じさせる。その結果、会話自体のシャットダウンに繋がる。
■Supporting others
Supporting others through validation can let them know that their negative feelings are okay and they are not alone.
他人をサポートすることは、自分の中のネガティブさにも向き合うようにし、その感情は人としてごく自然なことであることを共有することです。
2 他人のサポートとなる言葉
カナダ精神保健協会のサイトではきちんとネガティブな感情を認めて、それを受け入れ、希望を与える言葉(Validation & Hope)と過度なポジティブ(Toxic Positivity)の言葉を一緒に紹介しています。
「嫌なことは考えないで、ポジティブにいこう!(Just think positive)」ではなく、「最近ストレスを感じているようだけれど、あなたの感じていることを聴かせて?」などのように、きちんとネガティブな感情を認めて、その中で一緒に考えてあげるのが大事です。
ものごとをポジティブに捉えることは悪いことではありません。ポジティブな感情によって問題が解決することもあります。しかし、自分の中のネガティブさにも向き合って、それを含めて自分である、と認めることが大切です。そう認めることこそが本来の自己肯定感とも言えます。
3 まとめ
次回、誰かの相談に乗る際、
過度なポジティブさは人にとって「毒」となる
ことを思い出していただければ嬉しいです。