観たものの感想まとめ。

ここは私が観た映画、ドラマ、アニメ等の感想を、新鮮なうちに書き記して保存しておくためのnoteです。少しずつ追記して後々悦に浸ろうと思っています。

軽いネタバレが挟まる場合があります、予めご了承ください。

またTwitterに書いた感想をサルベージしてここに置いておくこともあると思いますが、もとより自分用のつもりで書き始めるので悪しからず。

掲載順は観た順ですが、たまに前後すると思います。では

2021/02/24 《花束みたいな恋をした》について更新
2021/04/06 《ワンダーエッグプライオリティ》《映画 モンスターハンター》各見出しの上にネタバレの有無について表記等の更新

《ワンダーエッグプライオリティ》

 後輩から「あれは輪るピングドラムですよ」と勧められて見ることにした作品。

 一話の出来が本当に素晴らしい。何から何まで好き。エッグを割って出てきた女の子も魅力的だし、バトルシーンもよく動く。画面いっぱいキラキラで満たされているのに、ここから先主人公がどんな絶望に落とされるのかと思うとわくわくが止まらない。武器のデザインも文房具であるとか、少女たちの持ち物を巨大化したりメカメカしくして武器にしていて、「昔こういう想像したよね」っていうロマンの塊。主人公はボールペンがメインウェポンだし、ハサミとか傘とかをベースにしてる女の子もいる。
 何気に一話ラストの「つづく!」が一番好きかも。

 最終回は13話中の12話なら最高の30分だったが、12話中の12話なので正直どうなんだといった感想。単体で観れば何もかもが最高で、私がこの作品に求めていた全部があった。終始画面はきらきらと輝きを放っているし、アクションもバキバキ動くし、キャラクターの葛藤もちゃんと描かれる。

 ただ、最終回としては35/100点。物語は何も解決していないし、視聴者が最も観たかったであろう「そのあとどうなった?」は終ぞ描かれない、謎をすべて残したままの終わりとなった。途中一話不自然に総集編が挟まったタイミングがあったので、そこでスケジュールがずれ込み、致命傷になったのではないだろうか。6月に特別編を予定しているそうなので、そこで本当の最終回を観ることができると期待しています。

《犬鳴村》ほぼネタバレなし

<良>
●「カットの終わりに画面端に何かがチラッと映る」演出はちょっとゾクッとした。特に序盤の病院のお母さんのとことか。

●ホラー映画に出てくる電話ボックスというアイテムがとにかく好き。外から丸見えなのに狭い出口に恐怖の対象がいると出られない&目を背けられない。今回も電話ボックスでひと悶着のシーンがあって、そこはとても良かったと思う。

●不気味だなーって画を作るのはとても上手。車運転中に前方に落ち葉みたいのが落ちてきてたりとか。

<悪>
●ストーリーはいつもの愚かな若者が曰くある場所に行って祟られるってだけ。途中チープな刃牙ハウスが登場するもそれ以外の新鮮味、面白味はない。

●亡霊の存在がとにかくチープ。ぼや~っとされても特に怖くないしあんなに連れ立って来られても楽しそうですねとしか言えない。かと思ったら一部の人間はゾンビ化するし、ラスボスはグレムリン。どこに行きたいんだ。

●作中出てくる都合のいい幽霊は生き生きしすぎ。幽霊という自覚を持ってほしい。映写室のシーンは全部イマジナリー映写室でしたということにするにしても、出てきた亡霊を避けた動きをするな主人公。懐中電灯の光は透過してくれ幽霊。お前それ普通に生きてるでしょとしか思えない。幽霊なら幽霊らしく死人の顔をしていてくれ。

●全体的に常にチープなBGMが流れていて、そのせいで「ほらぁ不気味だろぉ~?」って言われている気がしてならない。はっきり言って重要なシーン以外BGMは邪魔。

●「恐怖回避ばーじょん」を含めた激寒PRを考えた人はすごい。

<総評>
 思ったより褒めるところはあったが、ホラー映画として他人に勧めたくはならないし、駄作の域を出ない。グロテスクなものを突然画面にいっぱい登場させてびっくりさせればいいと思ってるのかもしれないが、びっくりとホラーは別物だぞ。
 多分今の邦画のホラーってホラー好きを相手にはしてないんだろうなと強めに感じた一作。

《樹海村》ほぼネタバレなし

<良>
●序盤のBGMがない部分についてはよかった。具体的に言うとオフ会やる前までの部分は正直怖かったと思う。ちょっとわくわくした。

●というかBGMがないシーンについては結構順当に怖く作ってあったと思う。

●妹ちゃんがとってもえっちなボディをしていらした。

<悪>
●BGMがついているシーン全て。

●ストーリーは愚か軽薄人が触っちゃいけないもん触る→みんな呪われて次々死んでく→なんやかんやあって主人公家が刃牙ハウスになる→謎を探ると実は主人公にも原因の一端があったことが判明→ラスボスとのバトル展開で誰かが犠牲になって主人公を守る→次回作作れるような不穏なカット入れて終わり。一言で言えばいつもの。

●物語が進むにつれどんどんつまらなくなっていく。

●小道具はいかにも「これ、怖そうやろ?」というゴテゴテの装飾、登場人物たちは「愚かな人間はこうやろ?」「ネットで知りあう人ってこんなんやろ?」といった感じのどぎついステレオタイプ、添加物の匂いでくらくらする人は観てはいけない。

●亡霊がみんな楽しそう。というか毎回群れでBGMとともにやってくるので「祭りだ~~~~っっ!!!!」という感じ。フラッシュモブかな?亡霊が出したいのかゾンビを出したいのかはっきりしてくれ。ちなみに前作ではゾンビからグレムリンに進化してラスボス戦闘でしたが、今作ではゾンビからトレントに進化してラスボス戦闘でした。

●コトリバコの設定に関しては元ネタとされているものとはまるで違う話なのでそこら辺についても深く考えだすとイライラしちゃうかも。

<総評>
 序盤は面白そうだと思ったんだけどやっぱり駄目だった。ストーリーも前作と全く同じと言って差し支え無し。ただ正直前作よりはマシ、駄作だとは思うけれども。
 それとストーリーについての個人的な意見ですが、お母さんをそのような使い方をするのであればもっと登場させて注目させるべきだと思いますよ。
 ただ今回は劇場に足を運んだことで一つ大きな発見があって、それは劇場にいた他の人の感想が聞こえてきたこと。「怖かった」とか「泣いた」とかいう感想が周りから聞こえてきたし、「泣くシーンなんてあったか…?」と本気で考えもしたが、実際に劇場は結構お客さんが入っていたので今の日本で売れるホラーってのはこうなんだろうなと痛感した。
 私は最近のお化け屋敷みたいな日本のホラーは全く好きではないが、それはターゲットが違うからであって、今はみんなお化け屋敷が観たくて劇場に足を運ぶのだと思うと、悲しくもあるがこのまま頑張っていってほしいとも思った。

 あ、あと最近ハマっている「Don't Starve」ってゲームみたいなシーンがあってちょっと笑いました。

《花束みたいな恋をした》ほぼネタバレなし

 数日前に後輩に最近気になっている作品の話を振られた。曰く「すっごい好きかすっごい嫌いかのどっちかだと思うので気になっている」と。「どういうこと?」と訊くと「宝石の国とかゴールデンカムイが固有名詞として出てくるらしいんですよ」と教えてくれた。私は全てを察して、精神的自傷行為のつもりで後日観に行くことを決めた。

 《樹海村》を鑑賞した日、実はスケジュール的にはそのまま今作を続いて観るつもりだったが、アレのコトリバコと同じようなノリで大好きな宝石の国を扱われたら発狂して私もゾンビになってしまいそうだったので別日にした。

 鑑賞直前、私はこいつをどのようにこき下ろすのが正解だろうか、どんなことを言えばうまいこと言ってやった感が出るかを考えていた。

 そして今日、ついに本作を鑑賞し、今に至る。 

 

 結論から申し上げますと、私はめっちゃ好き

 冒頭の5分のパワープレイしようとするところだけ「そんな行動とるやつ流石におらんやろ」と思ったが、それ以外文句なし。普段ラブロマンスなんか全く観ない私でも十二分に楽しめたと思っている。正直侮っていたと反省せざるを得ない。

 多分だけど中に同じ趣味の人間がいる気がする。小道具として並んでいる作品のラインナップが「こういう人ってこういうの好きそうだよね」じゃなく「こういうの好きでしょ?私も好き」みたいな所謂わかっているラインナップに感じたし、二人の部屋も「うわぁ~こういう部屋のレイアウトとか憧れるわぁ~」っていう、『わかるの集合体の中でキャラクターが動いている』みたいな、そんな映画。時代もちゃんと調べてあって、主人公たちが宝石の国を読んだタイミングってちょうど4巻が出たあたりなんですよね。読んだことある人は表紙でどのあたりかは想像つくと思う。ゴールデンカムイは手元にないから微妙だけど、ファミレスで話してたタイミングだと2巻とかかな?

 話のテンポもサクサク進むけど、軽すぎない。冒頭5分でわかることなのでちょっとだけネタバレしちゃうと、この映画は菅田将暉と有村架純が出会ってくっついて別れるまでの映画なんですが、別れ話の割にラストが全く暗くない。オチも完璧。

 ただこれは作中に存在しているような『軽めのオタクだけどそれなりに周りと交流があって身だしなみやインテリアも最低限自分のこだわりがある』みたいな、『若干こじらせた弱めのオタクが共感しました』という内容の感想なので、普段こういった作品をよく観るような方々が観たときにどう感じるのかは不明。

 正直もっと精神的ダメージの大きい作品だと思っていたが、劇場からは清々しい気持ちで出てくることができた。

 それとこれは完全に蛇足だが、上映中は無意識のうちにずっと座席のドリンクホルダーを強く握りしめていたようで、手は真っ赤になっていて、ひりひりと痛んだ。

《映画 モンスターハンター》ほぼネタバレ

<良>
●ディアブロスがめちゃめちゃ怖い。
●武器をとっかえひっかえすることでできる限り多くの武器を登場させようとする意志は感じる。
●CGは悪くない。

<悪>
 
キリがないのでざっくりあらすじを記す。がっつりネタバレになるのでネタバレが嫌な人は総評まで飛ばして欲しい。尚、以下ゲームのモンスターハンターワールドについてはMHWと表記する。

 冒頭、ジエンモーランと戦った時の砂漠を駆ける船で移動をする大団長をはじめとしたMHWの村の面々。しかし横から現れたディアブロス(特に作中言及されないが本作に登場するディアブロスは全て亜種)に襲われ、トニージャー演じる多分重要人物の男性が船から放り出される。
 一方、主人公のアルテミス(ミラジョヴォヴィッチ)は自らの部隊を率いて砂漠内で姿を消した別部隊の捜索に向かうが、突如として出現した砂嵐に巻き込まれてしまい、気が付くとそこはモンスターハンターの世界であった。砂漠の真ん中で焼け爛れた別部隊の車両と巨大な骨を発見し唖然とする一行だが、彼らもディアブロスの急襲を受ける。犠牲を出しつつも乗ってきた車を乗り捨て、ディアブロスの体躯が入らない洞窟に逃げ込む一行だが、そこはネルスキュラの巣であった。心停止するミラジョヴォヴィッチ。止む無く他の隊員はミラジョヴォヴィッチを置いてネルスキュラの大群から逃げるが、すぐにつかまり餌にされてしまう。一方ミラジョヴォヴィッチは何故か1人で心拍が復活し生き返るも、彼女もまたネルスキュラに捕縛される。目が覚めると薄暗く湿った洞窟の中、彼女は天井から吊るされた繭の中で目覚める。周りには死体になった隊員たち。1人だけ生きていた隊員とともに脱出を試みるが、実は彼は腹部をネルスキュラに寄生されており、服を破ると胸部から大量の子蜘蛛が溢れ出し絶命。(ここまで体感20分)
 命からがら脱出したミラジョヴォヴィッチを待ち受けていたのはトニージャー。なんやかんや肉弾戦を経てトニージャーはミラジョヴォヴィッチを拘束。暗闇になると付近はネルスキュラで溢れかえる為、キャンプにて一夜を明かすが、異世界な為当然言葉が通じない。なんやかんやキレたミラジョヴォヴィッチは洞穴の簡易キャンプ内で暴れまわり、トニージャーが大事にしていた陶器製の御神体っぽい何かを蹴り飛ばす。さんざん無意味な喧嘩をした挙句今度はトニージャーの腕を拘束したミラジョヴォヴィッチはまだ肉弾戦を繰り返すが、誤ってネルスキュラの巣に落ちてしまいそうになったトニージャーを助けて和解。ミラジョヴォヴィッチは自らを指す単語として「レンジャー」、トニージャーを指す単語として「ハンター」、美味しい物を指す単語として「チョコレート」をトニージャーに教え、言語はほぼ通じないが軽いコミュニケーションと特訓パートが挟まる。その後ミラジョヴォヴィッチを囮にして罠にかけたネルスキュラの睡眠毒針を利用し、ディアブロスを撃退する。(実際には毒は完全には効かず、大剣を頭に突き刺して狩猟する)
 長めの徒歩パートが挟まり大団長率いるMHWの面々と合流するも拘束されてしまうミラジョヴォヴィッチ。檻の床に扉がついていることに気づき脱出するもすぐにトニージャーにバレてしまうが、大団長はミラジョヴォヴィッチのいた世界の言葉が信じられないほど流暢に話せたため、「誤解があったわすまんね」くらいのトーンで和解。なんでも「向こうの世界からやってくる人間は前にもいて言葉は勉強した」「(具体的に何と言っていたかは忘れたがポータルのようなもの)があり、それの調査に向かう途中」「付近に不死身のクリーチャーであるリオレウスがいるので奴を狩猟するのを手伝ってくれたらお前が向こうに帰るのを手伝ってやろう」といった説明パートが挟まる。合意したミラジョヴォヴィッチは大団長と協力関係を結び、大団長、ハンター、相棒、陽気な推薦組、勝気な推薦組のMHWではお馴染みの面子と共にリオレウスの討伐に向かう。果たしてミラジョヴォヴィッチは無事に元の世界に帰ることができるのだろうか。

 というのが今作の概要である。以下、突っ込んでいく。

 まず大前提だがミラジョヴォヴィッチが軍隊である必要がない。モンスターの獰猛さを表現するための餌が足りないと思ったのか、リオレウスを現代兵器と無理やり戦闘させる為以外にまともな理由が思いつかない。(完全に蛇足だが現代兵器と戦うリオレウスを観てメタルギアソリッドシリーズのピースウォーカーというゲームを思い出した方はほかにどれだけいるだろうか)

 ちなみに、予告の最後にでっかく推している日本語吹き替え版の豪華声優だが、

画像1

リンク:杉田智和より下は全員ミラジョヴォヴィッチ率いる部隊の隊員のため開始20分で全員餌になって退場する。
 さらに言えば異世界設定も邪魔でしかない。それに伴いどのモンハン世界にも存在しない超絶ファンタジー設定のポータルっぽいものも登場するけど、その周りの設定もガバガバ。というかその辺の設定ちゃんとする気がないならハナから異世界設定なんかつけないで普通にモンハン世界のことだけでストーリーを組み立てればいいのに何でこんなことになったんだろう。

 モンスターについても不可解な点が多く、ディアブロスに関しては石ころを投げて誘導するなど原作通りの描写はあるものの、ネルスキュラに関しては大型モンスターであるにもかかわらず画面いっぱいに大量に出現する。クリーチャーデザインとしても誰?となる変更がなされているし、そもそも小型モンスター以上に大量湧きされても反応に困る。リオレウスに至ってはブレスを吐くとき以外不死身という謎の属性を付与されているほか、行動原理が意味不明すぎる。ヘリと戦ったり戦闘機を墜落させたりというのはまだわかるが、搭乗している人をわざわざ啄んで捕食するのはいくら何でも余計である。そんなちっちゃいお肉を鉄からほじくりだして食べてもおいしくないとぼくは思うよ。リオレウス戦が終わってからサプライズ登場する彼については描写が短すぎてあんまり言うことはないがそもそもネルスキュラも彼もMHWには登場してませんよね?どっから湧いたんですか?

 登場するMHWのキャラクター達については、どいつもこいつも普通に嫌な奴になってて悲しい気持ちになるし、リオレウス相手に揃いも揃って全員火属性武器しか担いで来ないし、受付嬢と勝気な推薦組に関しては武器担いできてすらいないし本当に何しに来たんだお前ら。「もしかするとこの世界には属性の概念が存在しないのかも」と思いながらなんとか終盤に到達したら、サプライズ登場の彼との戦闘でトニージャーが見るからに雷属性の操虫棍を使っていて卒倒しそうになった。

 各描写についてはアクション的というよりもホラー的描写が多く、悪い意味で『「バイオハザード」シリーズ監督最新作』であることを強く感じた。

<総評>
 「モンスター」とあるからにはモンスターパニック映画にすれば喜ばれるやろみたいな、多分そんな人たちが作った映画なのではないだろうか。
 タイトルが「異世界蛮族日誌」ならまぁまぁなモンスターパニックだったなで終わりにできたが、「モンスターハンター」と書いてあったので許してはならない。これは断じてモンスターハンターではない。
 実はモンスターハンターはハンティングアクションゲームであって、モンスターパニックホラーではないということを最初に気付いてほしかった。

《次回以降更新予定一覧》

◇まだ見てない

◇過去の記憶を掘り返す

・事故物件 恐い間取り(ラスト以外記憶が飛んでるので微妙)

◇作品から逃げている

・WIXOSS DIVA(A)LIVE

その他

おすすめされたり気が向いたときに随時更新。

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