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「もしJ2・J3に落ちたとしても」 サンガに感じた価値、教えてください よーじやさんのスポンサー物語

オフシーズン企画、はじめます。
サンガのスポンサー企業様へのインタビュー「サンガに感じた価値、教えてください」の第1弾です。

「J1で戦うにはお金が必要で、スポンサーの皆さまのおかげで楽しませてもらっている。ありがたいなあ」
とのふんわりした気持ちは、皆さんお持ちかなと思います。

では、少し具体的な話に移るとどうでしょうか?

「サンガへのスポンサードで企業はどんなメリットがあるのか」
「そもそもスポンサードしてくれている企業はどんな企業なのだろうか」
「サポーターはどうすればスポンサー企業に貢献できるのか」

あたりを解像度高く捉えてたりできてますでしょうか。なかなか難しいのが正直なところかと。
(かく言う私もです)

サンガにとって大事な要素なのに、知っていそうで実は知らない。そんな情報をお伝えしつつ、スポンサー様の応援にも繋がる。
一粒で2度美味しい記事に仕上げました。
ぜひ最後まで読んでみてください。
(國枝社長=國、デー見る:デ、でお送りします)

スポンサードの経緯、教えてください

デ:
いつもお世話になってます!
X(Twitter)で大人気のよーじやさん・國枝社長なので皆さんご存じとは思いますが…。詳しくは知らないよって方もいらっしゃると思うので、再周知も兼ねてスポンサーとしてのよーじやさんのことを教えていただけますか?

國:
今年の5月からゴールドスポンサーとなり、スタジアムでのLED掲示やキッチンカーでのスタグル販売をさせてもらっています。
サンガさんからの営業や、他の企業さんの紹介を受けた…といった会社さんが多いと思いますが、私の場合は違いまして。サンガの公式ホームページにあるお問い合わせフォームに私から用件をお送りして、営業担当の方と面談させてもらいました。

最初は「シルバースポンサー」枠での支援を検討していたのですが、色々ありまして「ゴールドスポンサー」で支援させていただくことになった。
主な流れで紹介するとこんなところですね。

デ:
なるほど。最初はシルバーで検討して、結局ゴールドにと。

…ええと。はい。
「なるほど」と言いつつ分かっていないのですが。
検討しながらアップグレードされたということですか?
「色々あって」とのことですが何があったのでしょう?

國:
社員の皆を連れて初めて観戦したのが4月15日のガンバ大阪戦で。
均衡した展開(1-1)が続いてからの、終了間際のパトリックの劇的決勝弾で勝利。試合の内容で心を動かされたのはもちろん、初観戦でこんな良い試合に巡り合えたご縁を感じました。

この試合をきっかけにサンガの魅力をとても感じて、より大きくスポンサードしたいと思い、ゴールドでの支援を決めました。シルバーとゴールドは金額の差も大きい(倍以上違う)のですが、ゴールドに決めてよかったなと思っています!

デ:
よかったと感じていただいているのは大変嬉しいところです...!
サッカーチームへのスポンサーメリットを受けるには、長期的な積み重ねが必要な印象があります。初年度から「よかった」と感じていただけたのはどのような部分でしょうか?

國:
スポンサードの経緯をもう少し詳しく説明させてもらいますね。
先ほどスポンサードのきっかけを「試合で感動したから」とお話ししましたが、勢いにまかせて趣味や道楽でスポンサーになったわけではありません。

会社としてのよーじやの話もさせてもらいます。

4年前先代の父親が心筋梗塞で倒れ、よーじやの5代目として私が家業を継ぐことになりました。
そもそもの売上低迷やコロナショックなど困難はたくさんで。業績改善のために「脱観光依存」を掲げました。それに、創業120年になる会社なのに京都の力になれていなかったな…との反省もあり。

このあたりから、まずは地元である京都に密着する企業になろうと。そのために真っ先に浮かんだのが京都を背負って戦っている「サンガ」でした。

2021年からXのアカウントを開設し、今年からサンガのことを色々発信させてもらいました。通常のスポンサーの枠にとどまらないコラボレーションまで実現しました。
振り返ると「よかった」の表現が出てきますね。率直な感想です。

デ:
ビジネスへの好影響、興味深いお話です…!
「サンガへのスポンサード×よーじやさんビジネス」を理解するためには、まずはよーじやさんそのもののことをしっかりお聞きしたいと思いました。

あぶらとり紙が有名どころですが、新規事業を始めたり店舗も出されておられます。
「調子いかがでしょうか」だけでなく、経営上の位置づけや狙いといったところも含めてお聞きしたいです。

会社やビジネスのこと、教えてください

國:
よーじやは1904年に芸舞妓や歌舞伎役者向けの舞台化粧道具の行商からスタートしました。
1920年に生まれた「あぶらとり紙」が、90年代にテレビドラマのワンシーンに登場して大ヒット。一気にブームとなり「よーじやと言えばあぶらとり紙」と想起してもらえるようになりました。

一度は見たことあるはずのこの顔

ブレイクを機にスキンケアアイテムを多く開発・販売するようになり、よーじやの主力商品へと成長しました。
会社も成長…したのですが、自分が就任した時は正直、危機的な状況でした。崩壊寸前だったといっても過言ではないなと。

デ:
コロナ等で難しい状況というのは分かりますが「危機的」「崩壊寸前」という言葉が出てくるほどとは思いませんでした。

國:
先にお話ししたように、あぶらとり紙が人気ドラマの映像に映り込んだことにより一大ブームが巻き起こりました。しかし2005年をピークに売上はじりじりと減少し、現在の祇園本店の売上は1/3程度にまで減少しています。

ブームが去り減衰する売上。畳み掛けるようにコロナショックが発生し、会社の売上は急落してしまいます。

國枝社長のnoteより

デ:
2021年の売上がとんでもないことに…。
2019年と比較しても70%以上落ち込んでいて、大袈裟でもなんでもなく「倒産」の2文字が浮かんでしまうレベルです。

國:
売上の急落は大問題ですが、問題はそれだけではありませんでした。
土台となる組織面もガタガタで…。

「あぶらとり紙ブーム」時の当社は、まさに破竹の勢いとしか言いようがなく、放っておいても儲かってしまう状況でした。2店舗しか無かったのにブームで一気にお客様が増え、商品が飛ぶように売れていました。祇園店(現在の祇園本店)だけで1日1,200万円、年間14億円ほど売り上げる年もあったほどです。

業績が急激に伸びる一方で経営管理や人材育成などのマネジメントは手付かずのまま。
「よーじや」という箱だけが大きくなってしまった んです。

具体的な話をしますと…。
代表に就任してまず思ったのは 「売上が減少し続けているのに、誰も危機感を持っていない」でした。
売上はピーク時から落ち続けているのに、社員の意識は景気のいい時のままで止まっていたんです。

危機感のなさには、20年間管理職が変わっておらず組織が硬直していたり、従業員の多くが指示待ち体質でモチベーションが極めて低いなどの原因がありました。
結果として不採算事業がいくつも放置され、赤字を垂れ流し続けているといった状況になっていました。

長年放置されてきた問題が連鎖して、コロナショックのタイミングで顕在化しまった。といったところでしょうか。

デー見るからの一言補足
読者の方は信じられないかもですが。
事業別のKPIや原価・販管費どころか、最終的な利益が把握されてないなんてことはザラにあります。ブーム等で急成長した会社は特に。
利益や利益率を誰も把握してない商品が会社に溢れていて、売っても儲からないどころか赤字になる商品すらある。なんて事態は世の中に本当に存在します。こわーい…

デ:
会社の売上急成長に中身の成長が伴わずガタガタになり、成長時に生まれたひずみがそのままどころか会社にとっての大きな欠陥になる。
私もベンチャー勤務の経験があるのでよく分かるというか…。他所の会社を見渡しても「あるある」としか言いようがないなと。

もはや改善というより、経営改革や事業再生、いわゆるターンアラウンドと呼ばれるレベルのアクションが必要な状況だったと推測されます。
その中で「まず経営管理から」と着手されたのはどのような意図だったのでしょうか。
「ヒット商品を開発しよう!」と、目に見えやすいところに飛び付いてしまっても不思議ではないと思うのですが。

國:
ここは「社内で一番の新参者」であることが幸いしました。
会社や事業に染まっていない者でしか見えない目線があることは会計士時代の経験で分かっていましたし、それがまさに会社の問題である経営管理でした。

デ:
冷静に、かつ的確に分析されていると感じます…!

國:
山ほどの問題に重なるコロナショック。このままでは「よーじや」は潰れるだろうと確信しました。社長に就任してから3年間、私は現場で感じた3つの課題から脱却するために動いてきました。その課題とは、

  1. 脱・どんぶり勘定

  2. 脱・トップダウン

  3. 脱・観光依存

の3点です。

売上や利益の把握すらままならず、ブーム時代の感覚で資金の消費を続ける「どんぶり勘定」での経営をやめること。
従業員に判断や意思決定の経験を与えることをせず、経営層の考えたことを実行するだけの駒のように、言われたことを言われたままにやるだけの「トップダウン」組織風土を改めること。
「ターゲットが京都に来る観光客」「政府の方針やパンデミックなどの外的環境による影響」といった、我々でコントロールできない要素を多く抱える「観光ビジネス」から脱却すること。

幸い、改革の核と置いた上記課題へのアプローチが奏功し、経営状態は改善しました。
そして「脱・観光ビジネス」の文脈で、サンガへのスポンサードは大きな役割を果たしてくれました。

デ:
困難な状況にあって、問題解決のアプローチとしてサンガはぴったりだったと。ありがたすぎる話です。詳しくお聞きしたいです。

國:
「脱・観光依存」の柱は2つです。
1つ目は、お客様に「京都に来たから、買う」ではなく「この商品が良いから、使いたい」と選んでいただくための製品開発や各種施策の実施。
2つ目の柱は「脱・観光依存」に向けた経営戦略です。

現状のよーじやは京都の中でも観光地に店舗が集中していて、顧客の多くはまだまだ観光客の方が中心。観光が打撃を受けると大幅に売上が減少してしまいます。

観光客需要に左右されないビジネスを育てるために取り組むべきこととは何か。
それは「地元客にも愛される努力」だと考えています。身近な人に買ってもらえる商品を作り、ブランドを確立できれば、結果的に観光客ビジネスも含めて成功できるはずと考えました。

そのために打ち出したのが、クレープや10そばといった新商品です。蕎麦屋ならオフィス街や住宅地にも需要がありますし、客層も地域の方がメインでよーじやとはターゲットが異なります。
サンガサポーターの皆さんからの「10そばに来ました」発信、いつもありがたく拝見しています。

美味しい&寺町御池からすぐでとても便利な10そば

ただ、ここで壁を感じました。
商品を作るだけでは本当の意味で「地元の方に愛される」企業になったり、製品を作ることはできないのではと。
今まで向き合ってこれなかった京都に向き合いたい。ただ、その思いを伝える方法がない。
その壁を壊してくれ、京都の皆さんに「よーじや」を知ってもらう大きな力となってくれたのがサンガでした。

デ:
いかにもな表現をすると「主にブランディング面でスポンサーメリットがあった」となるのでしょうか。会社そのものに加えて、理念やイメージを認知してもらうところでサンガが貢献してくれたと。

國:
…うーん。うん。そうですね。
いや、そうではないと言うか。そうですと言うか。

基本的な私の考えとして、サンガへのスポンサードは「広告」として考えていなくて。とはいえ企業としてお金を出させてもらっている以上は「広告ではない」「効果がなくてもいい」なんてあり得ない。
なのでご質問の点に対する回答としては歯切れが悪くなってしまうのですが。
半分正解・半分間違い。が回答になるのかなと。

デ:
マーケティング面での投資活動など、具体の形で捉えない方がよいのかもしれません。ただ企業としての投資であること間違いないので…。
整理や表現が難しいですね。

國:
分かりやすいメリットに特定するのは難しいかもしれません。
具体の逆で抽象に寄りますが、大きな観点や長期的な目線でお話しした方がこの場合は分かりやすいのかなと。

サンガにスポンサードさせてもらった一番大きな想いは「お世話になった京都に還元して恩を返したい」「我々の目線は観光客だけに向いているのではない」ことを行動で示したい。です。
まずはここから話が始まります。

京都の会社の代表をしていますが、いざ京都への恩返しがしたいと思ってもなかなか恩返しをするすべはありません。

分かりやすく京都を良くするのであれば政治家なのでしょうが…。ご存じの私は政治家ではなく、今後もするつもりもないため「官」として京都に貢献は難しい。では「民」として、京都に貢献していくためにサポートしていきたい。
そこにサンガがあるのです。

目的である「京都への恩返し」を達成するための手段として「サンガへのスポンサード」があると考えています。ですので、お金を出してスポンサー欄に名前を連ねれば終わりではありません。手段を持っただけで完結はしないですよね。

サンガへのスポンサードは京都に帰ってきてからずっと心の片隅で温め続けていました。
その中でもポイントとして考えていたのは、サンガが「京都府民・京都市民として生きる糧になっているか」です。

社会人として勤め人の経験をして感じたことがあります。
よほどの例外を除いて、毎日を120%楽しみ充実しきった日々を過ごしている人などそうそういません。
感情の上下はなく退屈、大変な仕事で疲弊する日々の繰り返し…。

そんな辛いことがほとんどの日常でも、週末に大好きな趣味やコンテンツを心から楽しめれば「明日からも頑張ろう」との気持ちになれます。
そんな「日々を生きる糧」にサンガはなれているのかと。
なれていないのであれば、京都の人にとっての生きる糧にしたい。そのための力になりたい。
これを私のミッションとしました。

This is 感情が上下してるところ

デ:
私の話ですが、家庭もあり仕事も嫌いではなく充実しているなといえる部類ではあるかなと。ただ多趣味ではないので、サッカー以外の日々の楽しみって「娘さまと積み立てNISAの成長に目を細める」くらいしかないんですよね。
こんなご時世なのでそれでも十分といえば十分ですが...。

そんな中で、京都の代表が日本最高のJ1という舞台で戦う姿を、日本最高のスタジアムであるサンガスタジアムで楽しめる週末は「生きる糧」になっています。
サンガを含めたサッカー抜きでは「よし、頑張ろう」と思える瞬間はないですね。

國:
こんな素晴らしいコンテンツを楽しめる環境にいられることのありがたみをつくづく感じますね。

そして、京都の人たちにとって生きる糧になりうるのが「日本最高のサッカーコンテンツ」だとすると、サッカークラブさえあればなんでもよいとはなりません。

J1で戦うことが当たり前となり、カップ戦のタイトルやACL圏内にリーグ戦優勝を目指して当然と、自信と根拠を持って言えるくらい強いチームになることが必要です。

サンガを共に作ること、チームを強くすることを考えて、それを実行し発信する。チームを強くなることでスタジアムが埋まり、結果的にリターンが帰ってくるものこと。期待する効果と言えばこれですね。

主が宣伝ではなく、従が宣伝。
主は「強くしたい」の気持ちです。

短期的なリターンは求めていません。来年再来年にピークを持ってきて投資を回収したいモチベーションはないんですよ。長期的にやるからこそ価値があると考えています。

なので、万が一、もし仮にJ2・J3に落ちてもスポンサーは継続するだろうなと。撤退するのは経営が危なくなってしまったときだけ。

サンガの株式を持っているわけではないのでクラブのオーナーシップはありませんが、持っているぐらいのつもりで本気で支えたいと考えています

デ:
わお。いいんでしょうか。この話書いちゃっても。
言質を取るつもりはないのですが、可能であればぜひ見ている人にも伝えたいなと!

國:
書いてもらってOKですよ!
本気度、感じてもらいたいですし。

オーナーであるぐらいのつもりで長期的に…とはいえ。
イメージしやすいかと思いますので具体的に得られたメリットも書かせてもらいます。

沢山ありますが代表的なものですと、特に社内コミュニケーションの促進は大きかったですね。
私、自分がウェイウェイ飲み会やるタイプではなくて、社内の飲み会とかもあまりやらないんですよ。

デ:
お話ししてて薄々そうかなとは感じてましたが…。
毎晩祇園に繰り出してる感はゼロですね。

國:
人間って得手不得手があるので。私はそういうタイプの経営者ではないのを強く自覚しています。

といえ「話したことがある」でスムーズに進む仕事が多いのも事実で、経営者としてはコミュニケーションが取れる場を作るのも仕事じゃないですか。でも飲み会はなし。とすると…で大活躍してくれたのがサンガ関係のサッカーイベントです。

社内上映会の様子

サンガ系のイベントに始まり社内フットサルイベントも、絶対に社員の皆が強制感を感じることだけはないように気を付けています。
それでも多くの社員がサンガスタジアムやフットサルイベントに参加してくれて、社内コミュニケーションの場としてとても大きな貢献をしてくれています。

自分もこんなに社員の皆が来てくれるとは思ってなかったですよ。

観戦イベントの様子に
フットサル会にもたくさんの参加者

スタグルの件も、サンガスタジアムに出店できた事実に加えて、参加してくれた社員みんなが「サンガの力になりたい」と思って頑張ってくれたことが何よりの価値です。

ここから始まったスタグル出店
紫色の入れ方がオシャレ

デ:
社員の皆さんまでポジティブに捉えてもらっているのは嬉しいですね。
私、半強制どころか強制でも嫌なイベントは一切行かない、行きたいイベントは行くタイプなので、参加してらっしゃる方の気持ちは共感できます。

國:
普段から皆さんの応援ツイートをたくさん頂いてますが、よーじやや10そばの商品を購入していただくのも、とても有難く拝見しています。
どうぞ引き続きぜひ。よろしくお願いいたします。

パフェ、甘さ控えめで大刺さりでした(私に)

デ:
サンガのスポンサーメリットを活用していただき、そしてサポーターから応援される声を多く聞きます。サポーターの皆さんが力強く推してくれるのはなぜだと思いますか?
推してもらうためには何が必要だと感じていますか?

國:
スポンサード開始から1年も経っていない身分で「スポンサーメリットを受けるノウハウ」を語るの違うかなと思いますので、私がこの8か月で感じたことをそのままぶつけさせてもらいます。

スポンサーとして…。
やはり「長期的な目線」。それと「チームを応援したい(強くしたい)気持ち」でしょうか。

勝利を満喫する皆さん

短期的な投資としてリターンを見込むのは難しいと思います。
すぐにリターンが得たいのであればWEB広告でも売っていた方がよほど効果は高いですよ。効果測定もしやすいですし。

お金を出すだけではメリットを受けにくいのは事実です。
ただ、頑張れば頑張るほどクラブ-サポーター-スポンサーのWin-Win-Winが高まっていき、単発の広告で得られないような体験が待っていることを今年実感できました。

ビジネスライクに投資効果を追求しすぎるとかえって逆効果ではと感じています。
目に見えるもの・数値化できるものが全てではないこと再認識し、長い目で見て大きなメリットを会社にもたらしたい
そんなスタンスで臨むのがいいのかなあと、この1年で感じました。今後続けていくうえで発見があればぜひアップデートさせてもらいたいですね。

デ:
会計士出身の経営者が話す「目に見えるもの・数値化できるものが全てではない」は、説得力ありすぎるでしょう!
来年の第2回インタビュー、開催どころかテーマも決まりましたね。わくわくです。

これからのこと、教えてください

これからのよーじやは?

デ:
短期的なリターンを期待しているわけではない。長期的な視点で関係を築いていきたい。とのお話がありましたので、これからのお話を聞かせてください。

サンガとの関係もよーじやさんの経営が前提になるため、まずはよーじやさんのこれからについてをお願いします。
5年10年先やもっと先などをどう描いてらっしゃいますか?

國:
「京都市民・京都府民」の生きる糧に…とはお話ししましたが、まずはお店の周りの方々に幸せになってもらいたいと考えています。
というのも、京都府・市や京都に住む方に還元したいと思う一方で、そう簡単に受け入れられるとは思っていないのです。

よーじやは長い間観光客の方ばかりに目を向けていました。それに京都市民の方は、自分たちの生活にデメリットが多い観光ビジネスに対して好感を持っていないことが多いですよね。

「あなたたちの目は観光客に向いているんでしょ」と思われても仕方がありませんし、そのイメージを払しょくすることは簡単ではないだろうと。

ですので、これからのよーじやは京都の観光地だけではなく、他のエリアでも勝負できるブランドを目指したいと思っています。

京都の観光で育ててもらったことは忘れずに「京都のよーじや」「観光地のよーじや」から「よーじやを愛する人に向きあう企業」への変化を遂げていきたい。「あぶらとり紙のよーじや」という固まってしまった企業イメージを変えていきたい。そう考えています。

京都にあることで価値を生み出すブランドは維持しつつ、普段使いできるブランドも育てる。これから取り組むのは、京都以外での販路の拡大と、その売上比率をしっかり高めていくこと。これがよーじやの大きなビジョンです。

ポルタにもカフェがあります

成長の方針としては、よーじやグループ全体での成長。「よーじや」だけは引き続きリスクだと思っているので。外部要因に依存せざるを得ない状態から抜け出すための観光依存からの脱却と同じように、時代に合わせて新しい売り上げの形をつくることが必要です。
これがサンガへの長期的な支援にも繋がりますからね。

サポーターに期待するものは?

國:
サポーターの皆さんにこれから期待すること…は難しいですね。
すでに十分還元してもらっていると思ってます。

キッチンカーにできる行列

少し話が遡りますが…。
スポンサードを始めた当初、スポンサードして感謝してもらえると思ってなかったんですよ。ファンからスポンサーへの感謝がないプロスポーツだってあるじゃないですか。
なので、ポジティブに驚きでした。サポーターが「スポンサーの力が必要」というのを分かっていて、リアクションをくれるのが嬉しいですね。

他にも「井上と麻田のコンビ良いよね」のつぶやきに対する「分かってくれてるスポンサー社長って良いよね」のコメントを見て、こうやって経営的な観点で見てくれるサポーターって良いなと。

試合前から没頭する社長の図

これならクラブ・サポーター・スポンサーの3社のWin-Win-Winで歩んでいけるのではと思えたことが、サンガにコミットする大きなきっかけでした。
サポーターの方を見ていて、スタジアム全体を見て、学ばせてもらっているところは大きいですよ。

具体の話でいうと、10そば来店をはじめとして、目指すべき方針を支えてもらっていて本当にありがたいと感じています。
会社の経営はもちろんサンガへの支援も頑張っていきたいなと考えています。
今後もぜひご期待ください

サンガに期待するものは?

國:
当然「J1定着」や「タイトル」を期待していると言えば期待しています。
とはいえそれだけが主ではありません。

「強くなってほしいけど、強くなってもらわないと許さないわけではない」のは、上記でお話しさせてもらったとおりです。

サンガに「強くなってほしい」と皆が思い、同じ目標に向かって進んでいくことが尊いと考えています。スポンサードについては、もちろん宣伝の意味合いはありますが、強化費用として使い強くなってほしいとの願いを込めてもいるように。

なので、そんな思いで応援している人がいるということを知ってもらいまして。その上で、強くなるために責任と覚悟を持って日々頑張ってほしい。ですね。
綺麗にまとめてしまった感はありますが、上辺でなく本気で期待していることです。

会社のみなさんで

デ:
「強くなってほしいけれど、強くなくても」のくだり、心から同じ意見です。
勝者の一方で必ず敗者が出るように、望む結果を得られるチームがあれば得られないチームも必ずあることは理解しています。
結果ばかりがフォーカスされる世界だからこそ、結果ではないところに期待したい。この差分がまたスポーツの醍醐味なのかもなと思いました。

…期待すること、以上でよいでしょうか?
失ってしまった心の穴を埋める存在の話で締めていただこうかなと思いますが。

(色々と思い出してらっしゃるであろう長い間)

國:
パトリックに代わる新しい推しは…。
見つかるといいなあと思っています。ただそもそも、パトも推そうとして推したわけでもないんですよね。元々冷めた人間なので「推し」の概念を信じていなかったのですが、それを壊してくれたスペシャルな存在がパトでした。

パトが決勝ゴール決めるとこうなるそうです
ヒッチハイクではなくパトメーター

厳しい世界なので、遅かれ早かれいつか別れの時が来るのは覚悟していました。だからこそ後悔がないように全力で応援して、アウェイにも参戦しました。ほとんどの試合をカバーできたので「やり切れた」「推しきった」とは感じているところです。

鳥栖にも行くし(ATの話はやめときましょう)
関東にも行きました(with熱烈サポな社員さん)

違うチームに行ってしまった(インタビュー時点では「グランパス入りが確実」との報)以上、立場もあって今までのように推すことができないのも理解しています。

なので、いったん推しはもちろん、ユニの背番号もなしで新シーズンを迎えてみます。
パトに代わる存在が見つかったらいいな。ぜひそんな選手が出てきてほしいな。サンガに、そして選手にそんな期待を込めて見守りたいです。

求む、この想いを背負える選手

デ:
(推しを作らないタイプとか、推しであるヘンリーが退団するとかで共通点あるものの、気安く「僕もです。分かります」とか言える感じじゃないぞう…)
インタビュー、とても楽しい時間になりました。
ありがとうございました!

さいごに

ここまで読んでくださったということは…
よーじやさんか國枝社長が好きですね?
そんな皆さんはぜひ応援に向けたアクションで動いていただけると嬉しいです。

インタビューでもありましたが、國枝社長はサンガやサポーターの皆さんと長期的にお付き合いしたいので「無理な購買や来店をお願いすることは避けたいです」と控えめな姿勢です。

ので
「買いに行きましょう!」
「お店に行きましょう!」
ではなく

國枝社長やよーじやさんのアカウントをフォローして、相変わらずサンガにハマってらっしゃるなあ、色々と商品あるんだなあと眺めつつ接点を持ちつつ

「新作のおそば美味しそう」「良いタイミングで化粧水が切れたから買ってみよう」といった感じで、良いなと思った商品があれば買って応援する。身内や友人にも勧めてみる。
イイねやRPで応援する。

そんな「無理のない行動で末長く応援させてもらうのが良い」のかなと思いました。

さあ皆さん、↓のフォローをぜひ。

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國枝社長のnote

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お話が弾みすぎて記事そのものがとっても長くなってしまいましたが、インタビュー記事は以上です。

記事が良いなと思った方、いいねやRTお待ちしています。「参考になった」「面白かった」などのコメントも励みになります。
よーじやさん、國枝社長への応援の意味も兼ねてぜひよろしくお願いします...!
また見てもよいなと思った方はフォローも有難いです。

最後までご覧いただきありがとうございました!
第二回もありますので引き続きよろしくお願いします!

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