テレビのはなし

今私の家にテレビはありませんが、私の人生においてテレビは家族であり友人であり、時に恋人でした。朝はガチャピンやムックに起こされたり、目覚ましじゃんけんに参加したり、昼はいいともを見たり、ヒルナンデス!の時もありました。夜は金曜ロードショーでしょうか。深夜の映画やアニメもよく見ました。そんな私の苦楽を共にしてくれたのは、家族のチャンネル争いが激化した中学生の頃に手に入れたテレビデオで画面上部にビデオデッキがついたスグレモノ。彼は私が自宅にいられないときも私のためにセッセッと120分のVHSビデオに撮りためてくれていて、休日の私を幸せにしてくれました。しんどいなぁと思う時もテレビから流れてくるCMや人の声で安心したり、逆に落ち込んだりしました。忘れられないのは「モノより思い出」というキャッチコピーの車のCMです。
ネットでは嫌なことを意識的に避けることが可能ですが、テレビではそれが難しくて、好きな番組の途中で嫌なCMが流れたりします。でも消してしまうと寂しくて、まるで人間関係のようだなと思っていました。

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