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読書ノート008 今日から行動力を一気に高める本

 今回は「今日から行動力を一気に高める本ーーー自分を効率的に動かす「やる気」マネジメント(知的生きかた文庫)」(小山 龍介著、三笠書房)について書かせていただきます。

1.本書を手にとった動機

 現状を変えようと思えば、何らかの行動を起こさなければなりません。自分の人生をより楽しく生きるため、行動力はかかせません。そうは思いながら、行動力にあまり自信のない自分は、失敗を恐れず行動する力、だらけない力がほしいと思い、本書のタイトルに興味を持ちました。

2.得られた気付き

 行動力をつけるポイントを一言で表すと「自分の人生の最良の観客」になること、と述べられています。自分の人生というドラマを楽しむ、というスタンスが重要と言われています。そのための具体的な方法を一部挙げさせていただきます。

2.1 内発的動機づけ

 他人の評価、他人との比較、給料などの報酬といったものは、外から与えられるモチベーションであり、外発的動機づけと呼ばれます。それに対し、自分からやりたいと思ってやる、内から湧き出てくるモチベーションを内発的動機づけと呼びます。内発的動機づけへの転換こそが行動を起こし、続けるために重要なのです。

 本書に書かれている心理学の実験では、内発的動機づけの重要性がよく現れています。実験では、参加者を2つのグループに分け、それぞれパズルを解かせてみました。片方のグループには解けたら報酬を与え、もう片方には与えませんでした。そして、パズルが終わった休憩時間での両グループの行動を観察したのです。すると、報酬を与えられたグループはもはやパズルへの興味を失っていたのに対し、報酬を与えられなかったグループは休憩時間中もパズルに興味を持ち続けたのです。

 このように報酬目的の行動は長続きせず、行為そのものを楽しめれば持続するのです。さらにいうと、本来楽しいはずのパズルも、報酬という外発的動機づけが与えられたがために、報酬を受け取ったあとには興味の対象ではなくなってしまう、ということが現れています。

 自分の価値観に沿った、内発的動機づけに従った行動を取ることで、モチベーションが持続するのです。

2.2 成長モデル

 学校でも会社でも、まず理想像を思い描き、そこと現状とのギャップを認識し、それを埋める、というアプローチを取ることがよくあります。これを欠乏モデルと言います。一方で、過去の自分と現在の自分を比較し、自分の成長に目を向けることを成長モデルと言います。そして、成長モデルの方こそが、行動を続けるやる気を維持するためのポイントです。

 やる気を維持するためには、前に進んでいるという感覚がかかせません。成長モデルは過去の自分との比較ですから、何らかの行動を起こしていれば必ず前に進んでいます。それが小さなプラスであっても構いません。自分の成長が最高の報酬となり、行動を続けられるのです。

 一方で欠乏モデルは、足りないところに目を向けるわけですから、やる気をなくしてしまう人も多いでしょう。「なにくそ」と奮起してやる気を燃やすタイプの人もいると思いますが、そのやる気を長く持続させるためには、やはり前に進んでいるという感覚は必要になってくるかと思います。

 おそらく多くの方は、欠乏モデルの考えのほうが染み付いているのではないかと思います。ですので、成長モデルへの転換を意識することが重要と思います。具体的には、「○○時間勉強した」「○○回スクワットをした」などの記録を残すようにし、その数字が積み重なっていくのに目を向けてみるのもいいでしょう。

3 TO DO

 内発的動機づけにせよ、成長モデルにせよ、自分の成長に目を向けて楽しむ、というのが共通のキーになると思います。ですので、時々は自分の積み上げてきたものを振り返る習慣をつけようと思います。例えば、今まで何本ブログの記事を書いてきたのかを振り返ってみると、この記事は29本目でした。数ヶ月前には、自分がブログをかくなんて事自体、考えたこともなかったわけですから、それをここまで続けられているのは大した進歩だと、自己満足しています。(他の人と比べてしまうと大した数ではないのでしょうが、目を向けるべきは自分の成長です。)

 他にも筋トレや瞑想など、毎日の習慣の記録をつけ、積み重ねていこうと思います。

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