口琴(楽器)がめちゃくちゃ好きだという話
口琴(こうきん)という楽器はご存知だろうか。竹製、金属製、形も様々なものがあるが、地球上あちこちで見られる楽器の一つである。特にアジア圏によく見られる。
構造は至って簡単で、音叉のように分かれた二股の柄の部分を歯に当て、真ん中の棒をひっかく(あるいは弾くとも表現出来る)。すると口の中で反響して音が鳴るという単純な仕組みだ。
楽器によって、高い音になったり、低い音になったりするのだが、どちらにしろビョヨーンと絶妙に気の抜けた音を奏でてくれる。
私がこの楽器に出会ったのは大学生時代のことだ。たまたま(?)学祭のフリーマーケットで売っていたところに出会った。そこではミャンマーの鉄製の素朴な口琴が並べられていて、実演を見てすっかり気に入ってしまった私は演奏方法を教えて貰って早速家に買って帰った。人によってはなかなか音が出ないこともあるようだが、コツさえ掴めば割と簡単である。ミャンマーの鉄製の楽器は、人によっては触るのも憚れてしまいそうな素朴な見た目だが、オーストリア製品などは、見た目もクールでカッコいい。
一番の魅力は音にあるのだろうが、音を鳴らす時の振動もなんだか心地よいのが私は好きだ。
普通の楽器を演奏するのは、近所を気にして出来ないことも多い。しかし、口琴はそれほど大きな音でもないのであまり気にならない。やるかどうかは別として、持ち歩きが楽なのも良い(演奏中も疲れることがないということだ)。
YouTubeに上がっているような超絶技巧はさすがに無理だが、ちょっと音を変えてそれっぽく演奏するくらいなら私にも出来る。
特に誰に習ったわけでもないが(強いて言えば売り子の女の子に演奏方法は教えてもらった)そこそこ楽しく演奏出来ているので、楽器はやったことがない……という方にも、特に楽譜を読んでどうこうはないのでオススメ出来る。
私は楽譜も読めるし別の楽器(ピアノとフルート)を演奏することはあるのだが、最近はつい口琴ばかり演奏してしまっている。理由はなんとなく音が間抜けていて癒されるから。
単価も安いのが打楽器(なのか弦楽器なのか微妙なところだ)の良いところだ。ついつい無駄に買い集めてしまいがちなのだが(我が家にはたいして使わないギロが転がっている)、そのコレクション(があるような方は口琴はすでにご存知だろうが)に是非、口琴も加えてみて欲しい。なんとなく、癒される(気がする)。
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