一人旅のデメリット
一人旅で海外に行っているという話をすると、人の反応はおおよそ2つに分かれる。
①すごい!海外なんて私には絶対無理!
②一人で行って楽しいの?
答えはイエスである。
もちろん、他人と予定を合わせて一緒に旅行に行った経験もあるが、誰にも何も文句も言われず、好き勝手にスケジュールを組める、この解放感!そもそもペースや趣味の合わない相手と旅行をするとかなり疲れるので、最近は誘われても断ってしまうことの方が多くなった。
ただ、一人旅にもデメリットはある。ただでさえ日本よりも治安が悪化している場所で安全を確保する難しさもそうであるが、ただ一人で歩いているというだけで、社会的な信用が下がるのだ。
20代半ば、女一人でドイツを2週間だけ旅行する小汚い謎の日本人女性。しかも格安航空券ゆえに乗り換えでシャワーも浴びず、現金主義で事前にそれなりの金額のユーロを持ち歩き(これはかなり自信のある方にしかオススメしない、よくない旅行の方法である)、留学でもなく友人に会うでもない。そんな日本人は普通ではない。ドイツのフランクフルトのパスポートコントロールで、目的を2度聞きされたのは記憶に新しい。
「どこへどのくらいの期間行くのか?」
「一人で行くのか?」
「現金はどのくらい持っているんだ?」
と矢継ぎ早に質問されたうえ、
「……本当に一人なのか?同行人はいないのか?」
と念を押して聞かれ、わざわざ2回目は丁寧な英語で返されたので、まさかなにか疑われて通れなくなるのではないか!?と心配になったほどである。そもそも日本……アジア、いや全世界的にというべきか。一人旅をするというと社会不適合者であるかのような扱いを受けやすい。
せっかくグローバルな世の中になったので、ちょっと山手線の逆側行ってくるわ~、くらいの軽い気持ちでヨーロッパへ行く日本人がいたって良いではないか。実際、ショッピングのために行っている節があるのだし。
――結局は世界最強パスポート「日本国」の恩恵にあずかってか、特に問題なくパスポートコントロールを通ることは出来た。先人達の偉業を有難く感じながら、次の海外旅行を計画している。……次は変な顔されないといいな。
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