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 【星座夜話 34/88 ケンタウルス座】

 半人半馬のケンタウロス族を表した星座です。
本州からは上半身しか見えず、沖縄に行かないと全体は見えません。腰のあたりに大きな球状星団・オメガ星団があり、これは本州でもぎりぎり見えます。

【オメガ星団は肉眼でも球状星団とわかる大きさです】

夜9時に見やすい時期:5~7月
有名な天体:オメガ星団、プロキシマ・ケンタウリ(11等星、太陽系に最も近い恒星)

 ちょっとややこしいです。現在ケンタウルス座はケンタウロス族のポロス、あるいは単にケンタウロス族とされていますが、古代ギリシャの書物では賢者ケイローンとされているそうです。それが長い年月の間に入れ替わり、現代はいて座がケイローンとなっています。

 では古代ギリシャ時代のいて座が誰だったのかというと、ケイローンではなく、単に「矢を射る者」だったそうです。このあたりは話がややこしいので、より詳しく知りたい方は、「ギリシャ星座周遊記、橋本武彦著」や「星座の起源、近藤二郎著」が参考になると思います。

 太陽系に最も近い恒星プロキシマ・ケンタウリは、リギル・ケンタウルスという連星系のまわりを回っている赤色矮星で、全体で三重連星を成しています。

 太陽からリギル・ケンタウルスまでの距離は4.39光年、太陽からプロキシマ・ケンタウリまでは4.246光年で、プロキシマの方が0.1光年ほど太陽に近いそうです。プロキシマの公転周期はなんと約55万年。リギル・ケンタウルスのまわりを一周回るのに55万年もかかるそうです。

 それと最近プロキシマをまわる惑星が発見されました。生命がいるような環境ではなさそうですが、ワクワクさせてくれる恒星です。

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