レムリアンシードと大天使ミカエルの旅
メタフィジックに鉱物を捉える者にとって外せない石というものが存在する。
レムリアンシードはその最たるで、私もご多分に漏れず大分お世話になった。
前回書いたシリウスアメシストに継いで私が手にした石でもある。
石好きの中には同じ種類の石をいくつも所持するタイプと、そうではないタイプがいると思っていて、私ははっきりと後者だ。
にも拘わらず、このレムリアンシードだけは何本も迎えた石でもある。
最初は小さなクラスターだった。
次いで2本目に男性的な大き目なポイントタイプを。
次いで3本目に手元に迎えたのが、かの著名なクリスタルヒーラー、メロディ史の放出品、ガレージセールから来てくれたもの。
この後にも数本迎えたけれど、兎に角この2本目と3本目は
私にとっての大きなターニングポイントを並走してくれることになる。
2本目のレムリアンシードを迎えた頃、私はサイキックなセッションと言うものに初めて通い始めており、この石もその先生の奥様が営むショップで購入したものだった。
その頃の私は、自らの過去世を視ることに夢中になっていた。
サードアイのビジョンで何かを視るということを少しずつ理解して始めた頃で、前世や過去世と呼ばれる記憶の蓋を開けることによる衝撃と、それによって展開する人間関係のドラマの多次元性、多層的な魂の記憶に驚きと発見を、セッションに通う毎に見出している頃だった。
現実的には、会社を辞めた直後というタイミングで。
そういう時は決まって、今まで行きたくてもなかなか行けなった旅行へ行きたくなるものだ。
私の場合はフランス北部。
モン・サンミッシェル~パリ間の旅をしたかったのだが、長期の大型旅行となるとなかなか一緒に行ける人を探すのが難しい。
会社員でもなく、子を持つ母でもない30代後半女性に付き合ってくれる人はそういない。(ダンナは猫と留守番&彼はフランスなど興味がない)
だったのだが、過去世の記憶を浮上させるという最中のエネルギーに潜在意識が動いたのだろう。私は自分の母と、実母と一緒にフランス北部を旅することになる。
この旅に帯同したのが、2本目のレムリアンシードだ。
フランス北西部の旅は、かなり凄かった。
シャンティイ城を皮切りに北上してモン・サンミッシェルへ。
そしてルーアンを通ってロワール渓谷の古城を巡り、ヴェルサイユ、パリ近郊のシャトーホテルから最後にパリへ入るツアーだ。
そしてこれら訪れた地のほとんどで、私は自らの過去の記憶を視ることになった。
中でもモン・サンミッシェルのエネルギーはやはり凄くて、前夜に近隣のホテルに泊まった時に夢の中に顕れたのが黄金に輝く大天使ミカエルだった。
レムリアンシードが枕元にあったのは言うまでもない。
海に突き出す要塞でもあったこの寺院の島で、私はミカエルとの関係性に連なる過去の邂逅を成し遂げていた。
続くルーアンでの魂の贖罪。
ヴェルサイユでの沸き上がる情動と母の涙。
ロスチャイルドゆかりのシャトーホテルでの発熱と悪夢。
それぞれ一つ一つをとっても十分に濃い体験を、私は一気にレムリアンシードと共に駆け抜けた。
旅の最終地点はパリ。
私はパリでも古い寺院ばかりを選んで訪れていた。
サンジェルマン・デ・プレ教会、マドレーヌ寺院、他。
そして観光の最終日、日曜日の朝にはシテ島のノートルダム寺院へ。
今は燃えてしまったノートルダムだがあの頃はまだ普通に入れて、母と私は中央辺りまで進んだ時にドンピシャなタイミングでミサが始まった。
そのミサは私の魂を揺さぶり続けて、
私は何が何だか分からないのに大号泣。嗚咽が溢れて止まらなかった。
フランス語なんて全く分からないのに、泣けて泣けて仕方がなかったのだ。
贖罪と、解放、赦し。
美しいステンドグラスから差し込む光とパイプオルガンの音色に天使を視ながら、私の魂にとって、とても大切なことが起こっていたのだと感じていた。
時間なき時間が過ぎ去って、我に返ると私の後ろでとっても飽き飽きして帰りたがっている母と、その真後ろにはジャンヌ・ダルクの立像があるではないか。
落雷に打たれたかの様な衝撃が走った。
私は間違いなくあの旅の終わりに、あのパリで、過去から持ち越していた大切な宿題を終えたのだった。
それを認識したのは帰国後2日目の夜。
まだまだ旅の余韻に浸る時間の中、ベッドに入るとその日はマドレーヌ寺院の美しい天使象を思い出していた。
本当に、美しかったなぁ・・・
レムリアンシードを握りしめながら旅の時間を思い出すと、何か大きな感情が沸き起こり、感動の涙が溢れて来る。
すると突如、サードアイにギュイーンとエネルギーが集中して行く。
それまでにもずっと眉間が疼く感覚はあったのだが、その夜はそれまでになく強く勢いのあるものが訪れた。
ワッ???? なんだこれ???
そう思っているとその ”ギュイーン” は、サードアイの詰りを崩し始めた。
まるで壁に穴を開けるかの様に、穴に詰まっていたゴミを吸引するかのように、そのゴミは私の内側へ向かってザザザザザーっと、埋めていた穴を開けて行く。
そして私の額にはぽっかりと、周囲2センチほどの穴が開いた。
勿論目視できるものではないのだが、額に穴が開いた感覚がはっきりとあったのだ。
そこから脳内へ向かう視点で私は自らの内側に宇宙が広がっていて、中央でクルクルと回る正八面体を眺めているのだった。
これは???? 私、どうなっちゃうの????
そう思いながら、怖さと好奇心が入り混じりつつ寝落ちする。
明くる朝になっても額に穴が開いた感覚はハッキリと残っていた。
フランスの旅は、まさしく魂の旅だったのだ。
私の持つ使命、能力、役割、それらを全うするために必要な過去との邂逅のために私は旅に出たのだと。
そしてそれを支え並走してくれたのが、レムリアンシードだった。
大きな変容の時間を支える石はそれぞれにあるのだろうけれど、私にとってはまぎれもなくそれはレムリアンシードだったのだ。
そしてもう一本のレムリアンシード、メロディ史の下から来たそれは、またもう一つ大きな事件を勃発させた。
そのお話は、また次回。
橙香