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指先で恋を始められなかった私の自己分析

少し前までマッチングアプリを使っていた。
使っていた、と言っても長く話をしたのは1人だけだったし、結局その人とは何もないまま会話が途切れてしまったんだけど。

そもそも私はマッチングアプリに対してあまりいいイメージを持っていなかった。「ネットの人と会うのは危ない」みたいな、今の時代は古くなりつつあるのかもしれない印象をどうしても拭いきれていなかった。ただ、友達にマッチングアプリで恋人と出会った子がいて、その子の話を聞いてると案外悪い人ばかりじゃないのかもしれないと思えたし、会う会わないは先の話としてとりあえず始めてみようか、と軽い気持ちで登録をした。

登録するとまあ色んな人のプロフィールが表示されてくるわけで、相手から「いいね」みたいなものが来る時もあるし、自分が良いと思う相手がいれな「いいね」を送ることもできる。左スワイプはスルー、右スワイプがいいね。

まず第一の関門として、全然右スワイプをすることができない。
そもそもマッチングアプリをやっている皆さんはどんな風に右スワイプをしているんだろうか。少しでもいいな、と思えば迷わず?本当にいいと思った人に厳選して?
私は間違いなく後者で、それもかなりよく考えるタイプだった。少しいいな、と思ったらプロフィールをよく見てみる。気が合いそうか、趣味はどうか、色々見て、少しでも違うなあと思ってしまったらすぐ左スワイプ。そんな調子でやっているからいつまでたってもマッチングできない。

今考えれば、良いと思える要素があるなら話してみればいいし、その為のアプリのはずなんだけど、私にはそれがどうにも難しかった。

ただ、なんだかんだ言って1人だけマッチングした人がいて、その人とは結構会話が続いていた。とても趣味が合う人で、共通の趣味の話題から少しプライベートなことまで、かなり色々話した。

しかしここでもまた私のダメなところがあって、連絡を返す速度がかなり遅いのだ。ましてや相手はまだ打ち解けきっていない人で、返信の内容を考えるのにも時間がかかる。そうするとそこそこエネルギーを使うわけで、落ち着いたら返信しよう、と考えているうちに時間が経ってしまって…という具合で、私の返信速度はとんでもなく遅かった。

タイミングの悪いことにその人と会話を始めて2.3日した頃は予定が詰まってかなり忙しい時期で、それを伝えていればまた違っていたと思うんだけど、何も言わないまま連絡を半日放置してしまっている時もあった。それでも一応会話は続いていたのだけど、私が2日空けて連絡を返すと、それっきり相手からの返信は来なくなってしまった。

結局何日経っても連絡は来ず、仕方ないかと諦め、新しい相手を探す気にもなれなくてアプリは退会してしまった。

アプリを使ってみて分かったのは、私はことごとくマッチングアプリには向いてない人間だということ。

まず第一に、メッセージでのやり取りがあまり好きではない。どんなに仲の良い友達でも、何日間にもわたって雑談することはないし、会話も割とすぐ終わらせてしまう方だ。ましてや相手は見ず知らずの、直接会ったこともない相手で、気心の知れた友達とも続かないメッセージを知ったばかりの相手と続けようとする方が難しい。

第二に、私はおそらく、好きになるまでにかなり時間がかかる。思えば今まで好きになった人も、最初は友達として仲良くなって、話しているうちにだんだん好きになっていく…みたいなパターンばかりだった。つまり話してすぐ好きとはなりにくい。そもそも、話が盛り上がっても好きになりそうな気配はまだなかったし、会ってみようという考えも浮かんでこなかった。

忙しくて返信できなかったというのも建前に近いなあと思う。いくら忙しくても携帯を見る暇はあったわけだし、返す時間もなかったわけではない。要は「返信しよう」という意識が低かっただけで。

考えれば考えるほど私はマッチングアプリに向いていない人間だと思う。この出来事を冒頭に書いた友達に話したら「そういう人もいるよね」と言われた。全くその通りだ。

【追記】
なんだかこれだとマッチングした相手がつまらない人だった、みたいに思われかれないけど全然そんなことはなかった。いい人だったと思う。素敵な出会いを見つけてほしいね。

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