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【「悪魔の言語」と言われる日本語に、最近、段々と腹が立って来た】

一生懸命、日本語を話してくださる外国の方々。
当店でも「ありがとう」「お勘定」「これ、ください」「ダッサイ、ありますか?」など。
片言の日本語で話しかけてくださる方のなんと多いことでしょう。
ありがとうございます、嬉しいです。

また私が奈良出身だと答えると「おお、ディアー」と、みんな頭に角のジェスチャー。
日本びいきの外国人10人中10人が、まず「鹿」と答えます。
「大仏商法」の奈良と言われますが、人気者は「鹿」なんですね。

さて、いつも登場するマレーシア人のお客様。
中華系ですので、中国語、英語が話せて、ベトナム語も日常会話は問題ありません。
今、日本語勉強中。
簡単な日本語を話しますが、書くのはローマ字で日本語です。
ニコニコ聞いているので、普通に日本語で会話していますが。
ほとんどは理解できてない、ということが最近、判明しました。
ご本人曰く「うーん20%、15%ぐらいかな」

「あかさたな…」五十音は言えるようになったようですが、次は数字の読み方です。
「いち、に、さん、し、ご、ろく、しち、はち、きゅう、じゅう」
「ひとつ、ふたつ、みっつ、よっつ、いつつ、むっつ、ななつ、やっつ、ここのつ、とぉ」
「ついたち、ふつか、みっか、よっか、いつか、むいか、なのか、ようか、ここのか、とぉか」。この「お」が小さいところがミソです。
「じゃあ、20日は?」
「はつか!」
やっと言えるようになりました。
20歳も
「はたち!」

そして先日。
「きょうは、にほんしゅ、にっぽんあるね」
いっぽん、にっぽん、ではなくて、「にほんだよ!」

別にこんなささいなこと、間違えても十分通じますし、私たちは分かろうとしますので大丈夫です。
ですがやはり、正しい日本語を話したいと彼らは思っていると思うのです。

数の数え方だけでもこんなにややこしい日本語。
教えているうちに段々腹が立ってきました!
なんでこんなにややこしいの!

TikTokなどでも、たびたび出てくる「超難解日本文」
「6月1日は日曜日で祝日、晴れの日でした」
5回出てくる「日」が全部、読み方が違うのです。

また「生」という漢字、音読み、訓読み合わせて、いくつ読み方をご存じでしょうか?
「せい」「しょう」「なま」「き」「いきる」「うまれる」「はえる」…

実は150種類以上あると言われています!
https://kanjibunka.com/kanji-faq/old-faq/q0326/

中には日常会話ではあまり出てこない読み方や、古文からの引用もあるようですが。
たいがい私たち日本人は読めます。

中国の方は漢字は大丈夫ですので、「ひらがな」「カタカナ」を覚えれば楽勝!と思っていましたが。
日本独自の発展過程で「訓読み」なるものが出現、読み方も多様化しています。

大陸から隔離された島国で、独自の文化が発展し、極度に成熟して来たと思うのですが。
外から侵入者が紛れ込んで来るのを「言葉の壁」で防いできたのではないかとも思う今日この頃です。

余談になりますが。

私の父は奈良県十津川村の出身者です。
小さい頃(父は私が6歳の時、亡くなりましたが)幼稚園で友達と関西弁で話して、家に帰って来ても関西弁で話すと「標準語を話せ」と叱られました。
奈良県十津川村は近畿の中にあって、唯一「標準語(東京弁)」を話すのです。
有力な「言語島」説によると、都のあった京で(貴族たちが中心になって)話されるようになった言葉が、険しい山で隔絶されていて伝わらなかったのではないか?
関東をはじめ諸国から逃れてきた落ち武者説もありますが、天皇や皇子、親王なども身を寄せておられた時期があり、そうなると逆に方言の宝庫となるでしょうから、この説の信憑性はあまり感じられません。
時々、当店でも「関西弁じゃないから(奈良の人とは)分からなかった」と良く言われます。
もちろん関西の方とお話するときや、その時のノリで関西弁を話しますが。

閑話休題。
またまた話がそれて、長くなってしまいましたが。

というわけで。
日本語を教えている先生たちは、たいへんご苦労なさっていると思いますし。
日本語を話そうとしてくださる外国の方たちには、本当に頭が下がります。感謝の言葉もありません。

※写真:Midojourneyで生成

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