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【バックパッカーで一人旅、は危険か?素晴らしい出会いが期待できるか?】

先日、定期的にランチをご一緒させていただいている方と、タイバンルン通り、フランス語学校の敷地内にあるフレンチレストラン
【ル・ジャルダン】
で待ち合わせ。

少し遅れて来られ、バックパックを背負った青年を連れていらっしゃいました。

「換金屋に行ったら、会ってね。連れて来ちゃった」
「え?初対面ですか?」
「そう。列の前の方に並んでてね、で、声、掛けたの」

青年は大学三年生、今回はカンボジアのアンコールワットが目的で、ベトナムにも寄って初観光ということらしい。

昨今。
親し気に話しかけられて、あちらこちら案内してもらって、闇賭博場に連れて行かれて、少し遊んだら、すっからかん!
だとか。
先日、酔いつぶれて前日のことをまるで覚えていない青年が保護された。確認してみるとカードでキャッシングされ、その被害額が100万円ほど。ATM機周辺の監視カメラでは犯人の顔が死角になっていて確認できなかったことから、手練れの犯行だと思われる。
だとか。
いずれもベトナム人で「フレンドリーに声を掛けて来た人とは関わらない、付いて行かない、案内してもらわない」という注意喚起が出回っています。

まあ、今回はベトナム人ではなく、日本から定期的に仕事や遊びで来ていらっしゃる日本人のおじ様(社長)なので、まったく問題がないどころか、ベトナムに来ていきなりフレンチを奢ってもらい、将来につながる有益なお話を聴かせてもらい。
さらに翌日からホーチミンの観光案内までしてくれるという。
また、ホーチミンで角打ちのある酒屋を経営している、おねえさまとも知り合うことができてw。
まさに「旅先での一期一会、素晴らしい出会いと思い出」となったわけですが。

酷い目にあって大金を巻き上げられる青年と、この差は一体どこにあるのだろう?

聞いてみると、トルコ、エジプト、タイなど、結構あちらこちらの国に一人旅をしているようでした。
英語が得意でないため、今回はいろんな国から旅行者が集まるドミトリーには泊まらず、3,000円ぐらいの安宿を予約したとのこと。
ある程度経験値はあるようですし、人を見る目もあるのかもしれませんが、カンボジアはもっと危ないニュースが入ってきているから気を付けるように。
「知らない人に、のこのこと付いてゆかないように」
と、その青年を連れて来た社長も注意していましたw

ブログなどを読んでいると、親し気に話しかけられたベトナム人に案内されて飲みに行って、もちろん食事代は全部自分持ちだが、そもそもがローカルの安い店だし、賭博場に連れて行かれて負けたけど、数千円ぐらいで遊べて良い体験だった、とか書いている人もいらっしゃいます。
一歩間違えれば犯罪に巻き込まれるので、こういう記事を読むときは気を付けて欲しいなぁと思います。

数千円か数万円で良い体験ができたと思う人と、大金を巻き上げられて被害に会う人との差。

ただ、運が良い、悪いの違いだけではないと思うのです。

先日、久しぶりに後味の悪い思いをし、夜眠れなかった映画があります。
「胸騒ぎ」(デンマーク・オランダ合作、監督:クリスチャン・タフドルップ)
イタリアの旅行先で知りあったオランダ人夫婦の家に招待された、デンマーク人夫婦と娘が巻き込まれるヒューマンホラーです。
この"おもてなし"何かがおかしい…というキャッチコピーに引き寄せられて観たのですが。
逃げ出す機会は何度もあったのに、絶望の淵に追い込まれる最後まで抗えないのは、状況が悪いのか、心の弱さか。

最悪の旅になるのか、最高の旅にするのか、それはあなた次第。
くれぐれも注意をしてください。

※写真は「ル・ジャルダン」での食事。ここのアヒル肉のコンフィとマッシュポテトが最高!私たちは白と赤のワインをカラフェで頼みましたが、青年は「お酒はあまり飲まない」と、乾杯用に一口口を付けただけでした。

お酒を多飲しないことも安全な旅のポイントの一つかも知れません。

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