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【今月初めVetterの配達のおじさんがお亡くなりに。亡くなられて初めて気づくこと】
いつも火曜日の夜、週刊Vetterを届けてくださるおじさんがいます。
年の頃は50代後半?60代?
ウチのスタッフに言わせると「おじいちゃん」です。
背が高く細身で、くりっとした大きな目が特徴で、沢村一樹さんが年取ったらこんな感じかなぁ…みたいな。
いつも陽気で腰が低く、大きな声で「こんにちは!」と玄関でご挨拶。
出てゆくと「はい」と、卒業証書を渡す校長先生のように、Vetterを両手で持って差し出されます。
日本語で話しかけられるので「ありがとうございます」とお礼を言うと、
「Japanese Good」っと、今度は英語でサムズアップ(親指を立ててグッドサイン)。
最初のうちは夕方来られていたので、毎週、この儀式wが行われていたのですが。
そのうちに来られる時間が遅くなり、裏の廊下のお掃除中で気づかなかったり、一旦カウンターに入ってしまうと表まで出て受け取らなければならないのがちょっと面倒くさいなぁと…。
さらに配達時間が遅くなって、接客中の時は廊下に置いて帰られるようになりました。
それが11月の初め。
火曜日に配達がなかったのです。
これまで、Vetterが届かなかったことは一度もありませんでしたし。私が一時帰国で受け取れない時には、翌週、翌々週にちゃんとまとめて渡してくれていました。
その話をするとスタッフのTuさんが「Vetterの配達の人、事故を起こしたらしいよ」。
翌日、Vetterの矢口編集長にMessengerすると「お亡くなりました」。
「………」。
「もともと南部の生まれでベトナム戦争の影響で土地や家財など一切を失った家系と聞いています」
そんな苦労をした方なのに、周りの人の気持ちをほぐし、明るくするあの笑顔。
翌日の昼間、ビニールの袋に入れられてVetterが届けられていました。
またまた毎週、ちゃんと届けられるようになったVetterではありますが。
寂しいですね。
そして、どんなに忙しくても、おじさんがいらしたら、毎回玄関まで出て受け取るべきだったと…いまさら後悔しても始まりませんが。
最期となったおじさんからのVetterは、ちゃんと手渡しで受け取れたことが、せめてもの救いです。
※おじさんからもらったプレゼントについて、以前、記事を書いたことがあります。
2023/02/15
【バレンタインデーに、何かプレゼント、しましたか?】
https://sake.vietnhat.tv/e54574.html
こんなこともあったのに…と思うと、ますます悲しくなります。
心から、ご冥福をお祈り申し上げます。