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オオバナノエンレイソウ

私の自由研究

さて、昨日挙げた画像だが

2024年7月10日

これはオオバナノエンレイソウの実でござる。
これが今は

2024年7月28日

実が完全に熟したと見えて3輪の花から出来た実の内2個は落ちたので
残りの1個を採って観察したうえ鉢に植えてみようと思うのでござる。
まず、採った実

これを割ってみると、とても柔らかくて

何だか甘そうな果肉に包まれた種が顔を出す。
種を鉢の土の上に載せて

土をかぶせた。

さてそこでこのオオバナノエンレイソウですよ。
これは日本では北海道と東北の一部に分布しているもので
シュロウソウ科エンレイソウ属(Trillium)である。
このTrilliumは、3のユリを意味する。あ、花弁が3枚だから?
シロバナエンレイソウよりも花が一回り大きく
春の林の中で目を引く大柄な花を咲かせる。
(ちなみにこの花は北海道大学の校章としても知られている)
花が終わり、実が出来て、熟して地面に落ちると
ウチの庭ではワラジムシがたかっていましたな。(汗
上に挙げた画像のように
実を割ると種がエライオソームという柔らかい果肉に包まれていて
アリが(!)これを好んで巣に運ぶので
その場に落ちるよりも遠くへと種が運ばれる仕組みなのだと。
確かに庭では落ちたはずの実が数日で消えていましたな。
それで
種は果肉ごと植えてしまったので外に置くとアリに種を持っていかれるかもと、鉢は寒くなるまで屋内に置くことにしたのですな。
ちなみに
オオバナノエンレイソウの成長過程は
種まきから1年目で発芽して・細い葉が出て・2週間ほどでそれは枯れて
2年目で少し広い葉が1枚出て
3年目でもう少し広い葉が1枚出て
4年目でもう少し広い葉が1枚出て
5年目でもう少し広い葉が1枚出て
6年目で細い葉が3枚出て
7年目でもう少し広い葉が3枚出て
8年目でもう少し広い葉が3枚出て
9年目でもう少し広い葉が3枚出て
10年目でもう少し広い葉が3枚出て・ついに開花 ♪
その後50年ほど花が咲く

条件によってはもっと短い年数で開花するという事だが
これはー(汗
エライことを始めてしまいましたな(大汗
クロッカスどころのハナシではナイ。

それというのも
オオバナノエンレイソウは春、林の木々に葉が茂る前・地面に光が十分に差し込む短い期間に光合成をして花と実を付けてあとは活動を休止するという成長の仕方で夏には今年度の営業は終了でーすシャッターガラガラー
というワケですな。
このように早春から初夏までの短い期間に一気に成長・開花・結実して
その後地上部を枯らすものを「春植物」というのだと。
こうやって短い期間ごとに成長するので
開花まで10年もかかってしまうワケだ。
そう言えばフクジュソウも似た感じかな。
まるで「だるまさんが転んだ」のような?
オニの見ていない間に前進だ ♪
なるべく他と競合せずに
自分の都合のいい条件でだけ小刻みに成長していくのですな。

どうやらこれも世界的には減少傾向にあり絶滅危惧種のようですな。
じいちゃんは近所の家の庭から株分けしてもらったと言っていたな。
増えてくれればいいな。