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セロリの切り方

実用
子育ての風景

高校1年生の時
母が中華料理店に連れて行ってくれた。
注文したのはセロリと豚肉を炒めたもので
セロリと言えば生で食べるものだと思っていたのが
こういう料理にできるのだと、とても驚いた。

さてそれから数か月後
母と再びその店で同じ料理を注文したのだが
運ばれてきた皿を見て
あれ、セロリの切り方が違う、と。
前回食べた料理では
セロリは繊維に沿った拍子木切りだったのが
ハス切りになっている。
食べてみたら・・・前回ほどおいしくない・・・。
拍子木切りの方がしゃきしゃきとした歯ごたえと
セロリの風味が残っていた、と思う。

拍子木切りとハス切り

ハス切りの方が繊維が短くなったことで
味がしみ込みやすくなってはいるが・セロリの風味が失われ
火の通りが「良く」なってはいるが・セロリの歯ごたえが失われた
ということだと思う。

歯ごたえがまるで違う

切り方を変えたことで
セロリの利点が大きく減じてしまったのだ。
「切り方でこんなに味が違うんだねえ」
と二人で驚き、切り方で味が変わると判った初めての体験だった。

母は、高校生になった自分にそろそろ外のご飯を経験させて
料理のことを学ばせて・考えさせるようにしたかったのだと
今ならわかる。

これが母との最期の外食になった。