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続お笑い算数論理学

勉強
コミュニケーション
子育ての風景

落語で「壷算」というのがありましてな。
腹黒い男が壺を買いに行って
1セット3円で(昔のハナシなので)売っていた壺を一旦買って
後からそういえば2セット買うのだったと言って
2セットの値段を聞くと6円だと言う。
で、この1セットを引き取ってもらったらいくらだと聞いて
お店の人が3円だと言うと
その3円と今払った3円で6円だから2セットもらって行くよ
と、持って行こうとするとお店の人が慌ててそれはおかしいと引き留めるが
何度計算しても3円足す3円は6円になってしまって
その腹黒い男は得をしてしまうという「クライム落語」ですな。
「これで思うツボだ」という
オチを聞いてイヤな気持ちになるという数少ないハナシである。
これはアレだ、アメリカ式の計算で
品物とお金を並べていたらだましようがなかったのでは。
暗算したりそろばんで計算したから・できたから・ダマされたのではと。
ちなみに落語の「壷算」にはいくつかのバージョンがあるので
比べて見るのも一興でござる。

そういえば
昔々夕食後、父が家族にこの壺算のようなクイズを出した。
お店で買い物をして1000円札を出したが釣銭が無かったのでお店の人が隣に行って1000円札を両替してもらってそれからなんだかんだあって、結局損をしたのは誰でしょう?という問題だった。家族みんなでワイワイ考えたが別に損も得も無いでしょうとなってしまい、そこで父が得意げにああでこうだから損をしたのはこの人だというワケだよハッハッハーと答えを披露したのだが、これがどうもつじつまが合わない。それってこういう事では?と物理好きの兄が言うと父は非常に不機嫌になった。要するに父は間違えて覚えていたのである。このクイズの「しかけ」は単純で、回答者を惑わせるためにお店の人が1000円札を隣に行って両替するという意味のない回り道をはさみ込んだことであった。