見出し画像

マムシとの遭遇

前回の記事で挙げた画像を撮った時の事を。
10年ほど前、お彼岸にちょと遠い親戚の墓参りに行った。
山中の墓地にはもうずいぶん落ち葉が散らばっていたが
そんなにリキを入れての墓参ではなかったので
やらないよりマシなくらいに落ち葉だけ拾おうと
夫婦で落ち葉を拾っては石の囲いの外へ。
花入れの溜まり水とゴミを適当に捨てて
そろそろいいかと思ったときに
「あ、蛇だ!」と。
見ると、石の囲いの隅に溜まった落ち葉の下から
小さな蛇が出てきていた。
よく見ると、あごのところが張り出している。
ということは、毒蛇か?
黒っぽい網目のような模様が体の前半分にあって
後ろ半分には模様が無く、灰色をしている。
頭の幅がせいぜい15ミリ、体長30センチあるかないか。
とりあえず写真を撮ろうと近づいた。
カメラを構え、ディスプレイを見ながら構図を決めていたとき
「近すぎるぞ!」
はっと気付いてディスプレイから目を離すと
小さな蛇は身体をS字形にして上半身をばねのように前後に揺らしている。
いつでも飛びかかれるぞと威嚇してるのだ。

確かにこれは近すぎた。
家に帰ってから画面で確認すると模様と行動からあの蛇はマムシのよう…
これからは墓参りのとき気をつけなくては。
何しろ、そこの落ち葉を素手でがさっと除けていたのだ。
というワケで
目の前のものでもレンズを通して画面で見ると
現実とは別次元の距離ができてしまうのだと痛感した。
ぞっとしながらも、大いに反省。
現実は、現場にある!