見出し画像

タバコ・ニンニク・柔軟剤

今から50年ほど前の昭和の時代、小学校の職員室にはタバコの煙が充満していた。
職員室の先生に用事があるときには
扉を開ける前に大きく息を吸って・止めて
早歩きで先生の所に行ったものだ。今の人にはビックリ!だろう。
しかし、その時代は
大多数の大人がタバコを吸っていて、それが当たり前だったから
身体に悪いとは何となく言われていても
副流煙のことなど誰も知らなかったし
ましてや子どもの事なんて考えてくれる人はいなかった。
そういえば、大人になってからでも
職場の昼休みに頂き物の「お香」を机の上で焚いて楽しんでいたら
「あっ、クサイ、誰かお香焚いてる?」
「あ、すみません、私です」
「クサイ!わたし、嫌いなのー!」
慌てて消したけど
ホントはこちらだって「私、タバコ、嫌いなのーっ!」と言いたかった。
職場でタバコを吸わないのは自分を含めたった2人、大半は喫煙者だった。

子どもが中学校に入るとき制服を町内の指定洋品店に注文したら
届いた制服が強烈にタバコ臭かった。
店主が喫煙者だったのだ。
それが入学式の前日夕方で、慌ててベランダにぶら下げて風に当てた。
当時、まだファ〇リーズは無い。

やがて、次第にタバコの健康被害が大きく取り上げられるようになってきて
健康被害だけでなくニオイも煙も嫌がられるようになってきて
今や「タバコ=悪」となり、喫煙者の方が肩身の狭い思いをしている。
価値観の変化はスゴイ。

さてそこで・今
自分を悩ませているのは
ニオイ付き柔軟剤。
「その柔軟剤のニオイが苦手で」と、思い切って言うと
「あ、ニオイしますか?」と驚かれて
「化学物質過敏症なんですか?」と心配そうに聞いてくることが多い。
また新たに「香害」という言葉も生まれたが
そのニオイが苦手な人がいるというよりも
化学物質過敏症患者の問題として扱われていることが多いように思う。

自分は化学物質過敏症かどうかを診断してもらったことは無いが
ユリくらいの強さのニオイの人といると30分くらいで喉が痛くなってきて
さらに強いニオイだとくしゃみが止まらなくなる、ということは
自分は化学物質過敏症なのかもしれない。
平気な人の方が多いようだし。

そして、嗅覚には面倒な性質がある。

鼻は、同じニオイを嗅ぎ続けていると
次第に「その」ニオイを感じなくなってくるのだ。

しかし、そのニオイ以外は感じるので
自分の鼻がそのニオイだけ感じにくくなっていることに気づかない。
わざわざそのニオイを付けている人たちが
そのニオイだけ感じにくいという奇妙な矛盾。

で、ニオイと言えばニンニクの話。
若い頃はニンニクが大好きだった。
ニンニクたっぷりの味噌ラーメンを毎日でも食べたかったものだ。
それでも
ニンニクが苦手な人と会う前にはニンニクは食べなかったし
その人とご飯を食べるときにはニンニクの入った料理は避けていた。
ニンニクに関しては
たとえ自分が大好きでも、それが大嫌いな人はいる
という一般認識があると思う。
お昼にニンニクマシマシを食べる営業マンはいない、はず。

というワケで

ニオイ付き柔軟剤はニオイがする

ということをまずは認識してはくれまいか。

そしてニンニクと違って
強く・長く・ニオイ(=モノ・物質)が残り続けることも。

待合室などでニオイ付きの誰かが座ったイスに座ると
イスから自分の服にニオイが付いてしまって
帰って着替えるまでそのニオイがまとわり続ける。
その「いいニオイ」が好きな人・気にしない人はいいのだけれど
だけど私は苦手なんです。

こういうことは、なかなか言いにくいし
勇気を出して伝えても、なかなか正しく伝わらないので
ちゃんとわかってくれた人には                    うれしさのあまりひれ伏したくなったのでござる。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?