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冷やすなと言われた時代

子育ての風景

昔はとにかく親から「冷やしてはイケナイ」と言われたものだ。
それで子どもの頃は無理やり腹巻やももひきを「装着」させられた。
育ったのが札幌でしかも子どもの頃は今より気温が低かったので
まあ仕方ないかとは思うのだが
これが室温33度の夏の東京だったらどうだろう。

転勤で東京に引っ越したら5月から30℃越え!
炊き立てご飯も熱いみそ汁も辛かった。
正座して食べていたらふくらはぎの所から汗が流れた。
台所は一日中35度で温度計が壊れているんじゃないかと思った。
何しろ裏のマンションのエアコンの排気ファンがこちらを向いて並んでいたのだ。しかもアパートの2階だったので物置の屋根がちょうど目の前で照り返しがものすごかった。
ベランダの日陰に温度計を置いたら45度で危なく「噴く」ところだった。

それでも
妊婦は足を冷やしちゃダメ!靴下はきなさい!
と兄嫁に言われたものだ。
さすがにこれは無理だと思って言うことを聞かなかった。

衣服内気候というものがあって
衣服の中は気温が32度で湿度が50%くらいが快適だそうだ。
そうすると裸でいるなら気温32度で湿度が50%で快適ということだろうか。
ということは
室温33度なら靴下をはかなくてもいいということではないか?
人間は体内で熱を作っては放熱して平熱を保つようにできている。
36度5分と32度の差は放熱するのに必要な温度差なのだと思う。

冷やし過ぎてはイケナイのは確かだが
「とにかく冷やすな」という思い込みは危険だ。
もしかして
最近よく目にする話題の「高齢者がエアコンを使わない」には
「とにかく冷やすな!」
という昔々の感覚・思い込みが根底にあるのではないか。

何事も基準と限度があるから
体温や室温を測って・判断することだと思う。

「科学」の反対は「思い込み」と記した方が。
なるほど、ホントだ、と納得した。