知識あっての想像力
勉強
よく、子どもは想像力が豊かだというが
最近自分は、想像力が豊かなのは大人の方では、と思っている。
実際、子どもの考え付くことは大人の想像の斜め上を行くが
これは想像力が豊かというより
現実の枠を超えた空想力なのじゃあるまいか。
まだまだ現実も知識も少なくて自分の枠がわからないという
子どもならではの空想力♪
いいぞ、いいぞ ♪ 今のウチだよ~ ♪
想像というのは、知識や経験などの「基になる」モノがあって
そこから論理能力で考えを発展させていくものだ。
大人には色々な知識や経験があるから
それらを基にした想像は、子どもよりも豊かに広がる
はずだよね?
逆に言うと
大人なら、ちゃんと想像力を働かせないとイケナイ、ということだ。
例えば
ウチの町内会では敬老の日、町内の八十歳以上の方々に
安否確認も含めて、お菓子を配布する。
で、ある年のお菓子が「おせんべい」で
入れ歯の高齢者にはずいぶん不評だったとか。
「誰だ、こんなもン選んだの!」
まだ入れ歯じゃない「若い」役員さんたちには想定外だったか。
それでも
お菓子を配る先が「八十歳以上」の方々だということで
どんなものがダメかは容易に想像がつくのでは。
例えば
おせんべいのような硬いモノ
キャラメルのような入れ歯にくっつくモノ
イチゴや芥子の実のような歯茎と入れ歯の間に挟まるモノ
柔らかすぎて喉に詰まりそうなモノ・・・
まあ、他にも色々あるのだろうが
八十歳以上の方々の大半が入れ歯であることや
さらには、呑み込む力が弱くなっていることは
大人なら、知識としてはわかっているはずだ。
しかもおそらく半数は糖尿病持ち。
問題は、わかっていることを元にして、考えなかったことだと思う。
想像力が無かったのではなくて
想像しなかったのだ。
想像は、知識を元に考えること
空想は、気持ちのままに考えること
妄想は、自分一人で思い込むこと
学びて思わざればすなわち罔(くら)し
思うて学ばざればすなわち殆(あや)うし (論語 為政編)
※ 想像するときには、正しい知識を元にしてください。