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論理的思考とは何か

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年末に子どもからすすめられた本を面白く読んだ。
「論理的思考とは何か」渡邉雅子 著 岩波新書(新赤版)20236
導入は4つの国の子どもの作文の型から。その違いに注目して始まる。
ここで取り上げられている4つの国とは
日本・アメリカ・フランス・イラン、である。
お、イランとな?あまりなじみがないので面白そうだ。
まあビックリしたのがこの4つの国の作文が全然違う方向性で!
要するに、論理的思考と言うのは1つではなく
歴史や文化による違いがあるワケで
現にこの4つの国同士でお互いの論理的思考を批判し合うと
みなそれぞれに他の国を非論理的だと判断するワケですな。
それならどこの国のが一番いいのかと言うと
って言うか、そうじゃなくて!
ある目的のためにはどの思考法が向いているのかを考えるべきである、と。
読み始めから「これは大学の教養課程の教科書になるな―」と思っていたら
あとがきで
「教養の授業で使えるような教科書を」
「高校生にも読める本を」
との要望に応えたもの、とあった。なるほどなるほど。
読んでみて思ったのは、これは確かに高校生でも読める本だが
この本に書かれていることを自分のモノにするなら何度も読むのはもちろん
「ああ、これはあの考え方だなあ」などと
実際に色々経験しながら考えを深めていくことだろうなあ、と。
学生さんたち、ぜひ読んでね ♪
大きなお友達もぜひ読んでみてね ♪
書き方は優しい・易しいが内容は果てしなく深いよ- ♪
さてそこで
実際に子どもからすすめられたのは同著者のこちらだったが
「論理的思考の」文化的基盤-4つの思考表現スタイル 岩波書店
「高いから貸そうか?あと、ちょっと長いし同じ人の新書があるよ」
というワケでまずは買って読んだのが
「論理的思考とは何か」だったワケだ。
子どもが自分の幼馴染にすすめたらもう読んだってさ ♪と。
ああ、そういうの、嬉しいよね。
あの砂場で一緒に遊んでいた子がこういう本を読むようになったのだなあ
と、しばし感慨に浸ったのでござる。
とまあ、るる経過を述べて最後に感想を書くのが日本の文章の構造であって
これがアメリカ式だとドン!ババン!!!ダーン!
になるとわかるようになったw
え、わからない?
それならこの本読みましょ、読みましょ ♪
あらためて
自分と他人は違うのだと納得してきたのがもういい年になってから。
ただ、どうやらこの人はこう考えるらしい
と見当をつけることはできるようになってはきたが
なぜ他者の思考を非論理的だと感じるのか。
この違いをここまで整理してくれてまことに有難かった。
こちらの理屈はあちらの屁理屈なのだなあ。