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The Good Fight ファイナル さようなら、ダイアン・ロックハート

最終回も素晴らしかった。

どんな職場でも、時代の変わり目が来て、色々な人が去って行く別れの時がある。あれだけ毎日一緒に仕事をしていた人ともう会えない。残り時間とともにそんな最後の一日が描かれた最終回。

ダイアンとリズのバディ関係はとても励まされる良い関係だった。
滅茶苦茶頼りになるジェイも、マリッサとカルメンも、それぞれの道へ。どんな危機も冷静に機転を利かせて対処する有能者揃い、胸がすくこと多数。

多くは語らないダイアンの夫、カート。前回、とうとう思想の違いからの別れ話。ドライブ中に車を捨てて去って行ったのに、ダイアンの危機には駆けつけずにはいられないという行動で示してくれた。The Good Wifeではアリシアが誰ともハッピーエンドにならなかったのと対照的に、ダイアンとカートは危機を乗り越えた。実直な男の魅力だった。

多分、突き詰めて行けば、カートとダイアンが求めているものは、本当はそんなに違わない気がする。ダイアンだって銃の必要性を感じて訓練をしたし、個人の自由や尊厳という価値についてはカートだって反対する立場ではないと思う。おかしいのは今の政治的な極端な分断であって、支持政党が違っても仲間でいられた筈。少し前までは。

ダイアン・ロックハート、これからはワシントンDCの女性のための弁護士事務所を率いる。そこはトランプが再び大統領の座につく地。だけど、絶望してはいられないし、楽園に逃げ込んでもいられない。

世界は変えられなくても、一人でも多くの女性が不平等や暴力と戦うための援軍として、全力を尽くしてくれるのだろう。

”民主党はもうお終いよ”(ダイアン)
”俺が買う”(IT長者ニール)

これにはワクワクして笑っちゃった。さすがに最終回の直前のエピソードで展開されなかったけど。

The Good Fight以来、長年、中身の濃いストーリーと魅力的な登場人物で、本当に楽しませてくれたこのシリーズ。最終回もこれだけ納得して終えられて、拍手喝采でした。

さようなら、ダイアン・ロックハート。
心からありがとう。


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