精油百花 #14パチュリ
◆パチュリの基本プロファイル
【学名】Pogostemon cablin
【科名】シソ科
【精油抽出部位】葉
【芳香】甘く温かみがある、土を思わせる、スパイシーでエキゾチック
【ノート】ベース
【性質】平・燥
【五行】土(そして火)
【原産地】東南アジア(スマトラ、ジャワ)
【抽出方法】水蒸気蒸留法
【化学組成】パチュロール、安息香アルデヒド、オイゲノール、カジネンなど
【作用】抗菌、抗感染、消炎、抗真菌、抗うつ、瘢痕形成、うっ血除去、消化促進、強壮、解熱、防虫、健胃、免疫強壮
【安全性】毒性・刺激性なし
《東洋医学的視点》
温性でありながら消炎作用がある。
穏やかに刺激しながら鎮静させる働きがあり、その相乗効果が気持ちの高揚につながるとされる。
土を連想させる温かく甘い香りは、疲れやすさ・軟便、膨満感を特徴とする「脾気虚」の人にとても良い。
心理面に及ぼす働きとして「土」の元素と「土」のスピリットである「意」を調和させ、考えすぎや心配し過ぎる気持ちをグラウンディングさせる。
◆パチュリタイプのパーソナリティ
いつも頭を働かせて緊張が強く、自分は官能的な喜びや創造的な表現とは無縁だと感じている人に適する。
タイプとしては地に足が付き、緩慢な印象を与えがち。
年齢に関係なく、老成した雰囲気がある。
◆サトルアロマセラピー
考えすぎ・心配し過ぎで自身が揺らいでいる時に、心に調和と安定を与える。夢見がちな人、身体を無視している人、身体から分離しているような感覚がある人にお勧め。
心理的・精神的体験を重視するあまりに肉体的な健康を害する傾向のある人に有用である。
◆ブレンディング
サイプレス精油とゼラニウム精油をブレンドすると、痔や静脈瘤に適する。その他、クラリセージ・サンダルウッド・ジンジャー・ネロリ・ブラックペッパー・ベルガモット
◆特記
・アジアではお香・衣料の香料・虫除けとして使用され、寺院に撒かれる。
アラブ人は絨毯の香りづけに、インド人は生地の香りづけに、中国人は掛け軸のためにパチュリの香りのする墨汁を作った。
・長時間持続するベースノートで、天然香料の保留剤として最適なので、香水には大切な成分となる。
・年月とともに香りがより芳しくなる数少ない精油のひとつ。
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