精油百花 #34ミルラ
◆ミルラの基本プロファイル
【学名】Commiphora myrrha
【科名】カンラン科
【精油抽出部位】樹脂
【芳香】スモーキーでバルサム調、濃厚でほのかに樟脳の香り
【ノート】ベース
【性質】温・燥
【五行】土(そして金)
【原産地】北アフリカ、アジア、ソマリア
【抽出方法】水蒸気蒸留法
【化学組成】ミロール酸、シンナミックアルデヒド、クミンアルデヒト、オイゲノール、カジネン、ピネン、ジペンテン、リモネンなど
【作用】抗菌、抗カタル、抗うつ、抗感染、強壮、去痰、抗炎症、抗微生物、消毒、収斂、健胃、通経、デオドラント、子宮強壮、肺機能向上
【安全性】毒性、刺激性なし、妊娠中の使用は禁止。
最古の芳香物質のひとつ➡4000年前の文献に登場する。
古代エジプト人はミルラを宗教儀式に使用したり、薫香として焚いたりした。
エジプトの有名な香料である「キフィ」の材料。
遺体をミイラ処理する際の重要な材料であった。
ミルラの効用は旧約聖書、コーラン、ギリシャ・ローマの古典に頻繁に登場する。
また、ミルラは幼いキリストへの贈り物のひとつであったとされる。
そしてキリストの没後も捧げられた。
《東洋医学的視点》
脾気の不足(脾気虚)から起きる無気力、冷え、うっ血症状に役立つ。
脾気虚があると湿邪が増える➡慢性の下痢と帯下にも適する。
血中コレステロール値の低下を助ける作用➡肥満と虚血性心疾患に役立つ。
(臨床研究により明らかとされた)
「土」の性質から「意」を落ち着かせ、明瞭にし、平穏をゆっくりと浸透させる。
「土」➡考えすぎや不安、注意散漫に効果的な精油の範疇である。
◆ミルラのパーソナリティ
考えすぎ、心配性、気が散るという傾向の人によい。
◆サトルアロマセラピー
精神に内なる静けさと平和をもたらす。日常のせわしなさから解放された意識。
精神と肉体を統合する働きがある。
また、霊性を高めると言われる➡瞑想の補助として・ヒーリングセッションの前に使用するとよい。
ベースチャクラを強化するためにも使える➡特に精神的に行き詰った感覚があり、前に進みたいと思う人に有用となる。
◆ブレンディング
クローブ、サンダルウッド、フランキンセンス、パチュリ、ラベンダー
◆特記
別名:マー・没薬
精微な「気」のレベルにおいて、喪失や拒絶の心の傷を塞ぐように促す。
「弔いのハーブ」と言われる。
伝統的に、口や歯茎、喉の炎症の治療に使われる。
咽頭炎・声がれ・気管支炎への効用➡ユーカリ・ティートリー・パインとの調合が効果的である。
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