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「立てば芍薬・・・」の漢方的意味とは

こんにちは。

いきなり漢方のお話に変わります。
昨日まではフラワーエッセンスの記事を書いていたのですが、
コロコロ変わります。
よろしければお付き合いくださいませ。

「立てば芍薬座れば牡丹、歩く姿は百合の花」

これは
立っても座っても歩いていても、
その姿が艶やかで魅力的な美人の女性を形容する言葉です。

私が漢方を勉強し始めた30数年前に
師匠である漢方薬剤師の先生がくださったのが
渡辺武先生の著書であるこれ

ボロボロですけどね(;^_^A
何度読み返したことやら・・・

表紙に描かれている女性と花が
この言葉を表しておりますね。

このように女性のあらゆる所作を褒め称えた言葉ですが、
漢方の世界では次のように解釈しております。

・立てば芍薬=腹が立てば「芍薬」を使え
・座れば牡丹=何事もおっくうで動かない(けない)様に適応
・歩く姿は百合の花=形而上の精神的状態を表す場合に

この芍薬、牡丹が日本に入って来たのは今から千三百年前の聖武天皇の頃、
唐から遣唐使が持ち帰ったのが始まりですが、それも花が美しいと言う鑑賞園芸用ではありません。当時は日本の医療も薬剤も全くない時代で、芍薬や牡丹は貴重な草根木皮の薬剤であったのです。
「立てば芍薬」の諺は我が国の漢方の歴史の中で考えてみれば、日本の美女を生んできた金言であり、芍薬や牡丹の伝来は漢方の始まりだったのです。

わかりやすい漢方薬/渡辺武

いててて・・・と急に来る腹痛には芍薬の入った処方。
生理痛や更年期で動くのがしんどくてずっと座ったままの女性に牡丹皮の入った処方。
ふわふわと百合の花のように頭を揺らしてうつろに歩く症状に百合の入った処方。

桂枝茯苓丸や桂枝加芍薬は今も私の常備薬です。
(百合=ビャクゴウ の入った処方はあまり飲んだ記憶がありませんが)

生薬って面白いですよね。
ブッシュフラワーエッセンスのイアンホワイト氏が提唱している
「外微理論」と言うのがありますが、
通じるものがあるな・・・と感じ入る次第。

ほぼ50年近く前に出版された書です。目次を追うと・・・

・東大病院の名医の告白
・肥満児と言う文明病
・手の温かい女性にほれるな
・男性が女性化する時
・環境が人間を支配する
・漢方は自然と人間の接点

など、面白そうな項目が並びます。
50年前とは環境も人間も変わりました。
今の時代こそ、読むべき書なのかも知れません。

相当読み込んでテープで補正しまくりですので、
ページをめくるたびにボロボロと崩れそうに・・・

改めて補正しながら、
今一度読み直してみようかなと手に取っております。


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