精油百花 #10ジュニパー
◆ジュニパーの基本プロファイル
【学名】Juniperus communis
【科名】ヒノキ科
【精油抽出部位】液果(熟した果実)
【芳香】軽くウッディー、爽やかなバルサム調、少し苦みを含む甘さがある
【ノート】ミドル
【性質】熱・燥
【五行】水(そして金)
【原産地】北欧、東南アジア、北アメリカ
【抽出方法】水蒸気蒸留法
【化学組成】α-ピネン、β-ピネン、カンフェン、サビネン、ボルネオ―ル、テルピネオール、など
【作用】抗カタル、抗感染、抗リウマチ、皮脂分泌抑制、リンパ鬱滞除去、
強壮、引赤、去痰、収斂、浄血、利尿
【安全性】長期に渡って使用すると腎臓を過度に刺激する可能性、妊娠中は使用を控える
ジュニパーベリーはジンの香りづけとして有名。
果実とエキスは利尿剤、緩下剤の原料として使用される。
古代ギリシャ人は伝染病対策として、チベット人やアメリカンインディアンは儀式のための燻蒸や儀式の香としてジュニパーを焚いた。
人間が最初に利用した植物のひとつと言われている。
《東洋医学的視点》
体を温め刺激する「陽気」のパワフルな強壮剤。
利尿作用➡リンパの滞留を改善する。
利尿作用が脾の強壮作用と合わさって粘液溶解作用となる。
(この作用を持つ精油の中では最も強力)
体から寒湿(冷えと湿気)を取り除く➡腹部膨満、肥満、動脈硬化に適する。
冷えて委縮するリウマチ痛の助けにもなる。
腎への働きかけ➡「志」の強化となる(心のわだかまりを溶かし、意志の力を強化する)
◆ジュニパータイプのパーソナリティ
深い精神的なゆとりがあり、人間の世界の権威など気にせず、直感・宗教的な信念に従う事を好む。楽しむことを恐れない。
◆サトルアロマセラピー
爽やかで清楚な香り➡浄化と結びつけられる。
魂の浄化のために古くから使われてきた。
悪い「気」を払うのに使用できる。
心配・プレッシャー・不快な思い出ばかりに気を取られて苦しみ、周りに無関心になっている人に向く。
「邪」を散じる浄化力は絶大である。
◆ブレンディング
シダーウッド、ラベンダー、スイートオレンジ、グレープフルーツ、サイプレス、サンダルウッド
◆特記
解毒特性➡胎内の毒素を取り去る(アルコールの飲みすぎ・油ものの食べ過ぎ)
中世には万能薬として考えられ、ヒルデガルド・フォン・ビンゲンはこれを汎用していた。