『超獣殲記マツロマンシー』 第二章 『マツロマンシー』と呼ばれる存在(もの)
ある一家の朝、日の出とともに玄関の表札の『利根山(とねやま)』という文字が照らされ輝き出す。この一家のリビングでは忙しく食器の音や足音がしていた。
「ご飯できてるから早く食べて学校行く準備しなさい。」
「…。」
言われなくたってわかってるよ、と言わんばかりのぶすっとした表情で母親の『琴美』に一瞥をくれる息子。彼の名は『建人(たける)』。彼は眠い目を擦ってテーブルの椅子にかけると、テレビのある方に目線を向けた。
「…昨日また例の超獣が現れ、住民を有害超獣から守ってくれました。