「1/10 Fukushimaをきいてみる」に触れてほしい
※今日、2024年1月4日23:59(日本時間)まで、
映画「1/10 Fukushimaをきいてみる 2023」の視聴チャンスを手にいれる方法があります!(詳細は末尾へ)
監督・撮影をされている古波津陽さん
2020年にご縁をいただいてすぐ、このドキュメンタリーに登場される被災者の木村紀夫さんをご紹介いただいてお会いしたのが、2020年3月11日。
2020年3月11日
早朝、いわきの海岸で日の出と共に祈りを捧げたその日。
震災で大切な家族を亡くされた後、捜索を続けながら、語り部役をされていた木村紀夫さんとお会いすることができました。
白い防護服や靴カバー、放射線量計を装備して、当時帰還困難区域だった大熊町に一緒に入らせていただきました。
行方不明となった次女 汐凪(ゆうな)ちゃんが、当時小学校一年生として通っていた教室をはじめ、9年経っても生々しい爪痕が残るふるさとの現実を教えてくださったこと。限られた一時帰宅の時間を使って大熊町に通い、汐凪ちゃんを探し続ける背中を間近に見せてくださったこと。
次女の捜索から、伝承活動へと顔を上げてまっすぐお話される木村さんとの時間に、心から感謝しています。
私が、木村さんとご一緒できたのはたった一日でしたが、お会いする前には戻れない思索が続いています。
賛成/反対などの単語では、くくることのできない人々の苦悩や当事者でなくとも抱えるモヤモヤ。分かりやすい答えを求めるのではなく、人に町に自然に向き合い、「それでも生きていく」一人一人と真摯に向き合い続けることで受け取れるものが、そこにはあったからです。
常軌を逸した作品「1/10 Fukushimaをきいてみる」
そんな時間を凝縮した作品が、古波津監督の「1/10 Fukushimaをきいてみる」だと思います。この12年を1日たりとも手放さずに積み上げてきた方々の声、声なき声まで詰まった、10本のドキュメンタリー。
語り手の佐藤みゆきさんとの対話で進む本作品*は、ある矛盾を超えているな、と思いました。(この取り組みが古波津監督の狂気や執念にも似た、Authenticity・一貫性から生まれていて、その根性や眼差しの徹底ぶりは常軌を逸しています。何と呼べばいいか分からず、ここでは「作品」と呼んでいます)
それは、10年間なりの福島県、そこに生きる人たちをドキュメンタリーに収めるものでも、主義主張のために取材を編集したメッセージ、というものでもないからです。
それは、耳をそばたてて、膝を突き合わせ、声なき声を漏らさず受け止めようとし続けた古波津さんが紡いだ、奇跡のような信頼関係でなければ、覗かせてもらえない、弱音も含めた本音が丁寧に丁寧に収められていて、観る者の真摯さをも引き出されます。
観察者、取材者、目撃者なんて第三者的に到底切り離せられない、すでにこの時、この場所でしかない、Fukushimaの一部となっているような作品なのです。
言葉を尽くしても、この作品に触れる体験には及ばないので、ぜひ観てみてください。
今日に限り、配信リンクを受け取るチャンスです!
本来、年末だけの企画だったのですが、先日の能登半島地震を受けて、古波津監督が、機会を作ってくださいました。今日2024年1月4日23:59までにメルマガ登録(→こちらから)すると、1/7までの期間限定で 映画「1/10 Fukushimaをきいてみる 2023」を視聴する配信リンクを受け取ることができます(無料)。
どうか直前のご案内ながら、受け取るご縁につながりますように!
閑話休題
ちなみに2023年6月、一時帰国で福島県を訪れた際、帰り際に寄った酒屋さんで、この作品のチラシに出会いました。
その後、ここで購入した会津のお酒をカナダの自宅に持って帰ったところ、次なる奇跡が起こりました。
10月より、先の福島県訪問をご縁に、磐梯町の「町政アドバイザー」を拝命。(これまでにない「行政 ✖︎ DX (私的には、✖︎ 脳マネジメント)」を実践するパートナーに。「次世代型に、社会のOS転換を!」と言い続けて20年、を伏線回収中です。)
そして、11月からバンクーバーで、多様性教育を学んでいる女性にシッターさんとしてお越しいただくようになったところ、家に置いてあった会津のお酒をみて「これ私の地元のお酒です!(驚)」と。
「実は、磐梯町の〜」って、私が言いかけたところ、畳み掛けて、「え?!私、その磐梯町の出身なんです!(驚驚驚)」という彼女。なんと約2万人と言われるバンクーバー在住日本人のなかで、たまたまシッターさんになってくださった方が、人口3000人余りの磐梯町、中でも、プロジェクトのリーダーの方と実家が徒歩3分!なんて、天文学的確率すぎて、仰け反りました。
そんなセレンディピティからも、私もFukushima の一端を担いながら、生きていきたい、と想いを新たにしたところでした。
深いご縁を感じざるを得ない、古波津陽監督へ
本当にこの作品群を作ってくださってありがとうございます。
『生まれ合わせたいのちに、後世につづくいのちに、何を繋げていくか?』
私も私の人生を懸けて、取り組んでいく勇気をいただきました。
この作品があったからこそ、の思索と行動、歩みと人の輪が、さらに広がりますように。
末筆ながら、能登半島地震をはじめ、火災や事故で亡くなられた方々のご冥福をお祈りすると共に、被災された方々のお見舞い申し上げます。
p.s. 今日が最後のチャンスと知って、思わず書き綴った本投稿。
4000文字にもなってしまいました。ふとすると涙を堪えられなくて、生乾きのまま公開します。