見出し画像

ここらで一息入れましょう

*2023年9月27日初出。
〈当事者が語る不登校③〉まで掲載しましたが、ここで一息入れようかなと思います。Facebookの〈思い出〉、昨年の今日の投稿が上がっていて、これもnoteに残しておこうと思いました。「アストリッドとラファエル」、好きなんですよねー。


さっき遅い晩ご飯(アンディ米おむすび🍙画像なし。残念)食べながら、録画しておいた「アストリッドとラファエル」観てたんですが、見れば見るほど、アストリッド(画像1)が中3の頃のムッスメに被って泣けてくる。健気で頑張ってるなあって。

このドラマ、療育とか社会的支援とかノーマライゼーションとかいう視点で観ても興味深い。自閉症を語り合う会のシーンとかあって、これが結構迫真。研究されてるなあと思います。

ムッスメの中学時代を時々思い出すのですが、私の無理解もあり、辛かっただろうと思います。画面を通して観るアストリッドの生きづらさは、そのままかつてのムッスメに重なります。

曖昧がわからない
適当がわからない
約束はまもらなければ
ウソも方便ってどういうこと

などなど、この世界は不可思議で不条理で、ムッスメには理解不能なことに溢れていたのだと思います。

そんなムッスメが変わったのはやはり「出会い」。ムッスメが自ら選んだ大学でのたくさんの人々との出会いがムッスメの自意識を変えてくれたのだと思います。ちょっと風変わりな学生や教授陣の存在は、それまで同調圧力で息苦しくて仕方なかったムッスメを解き放ってくれました。それまでは、変な子、難しい子、困った子と言われ続けていたムッスメは、そこでは面白い子でした。やっと居場所が見つかったのだなあと私自身が嬉しかったことを思い出します。

ドラマでは、自閉症スペクトラムのアストリッドは豪快で母性溢れるラファエル警視と出会うことで捜査現場で活躍し、徐々に居場所を確立し、周囲とのコミュニケーションが取れるようになっていきます。いわゆる馴化ですが、先週の回に、ある場面で立ち往生したアストリッドが、

こんな時、ラファエル警視だったらきっとこうする、こうやって鍵を使ってこのとびらをこじ開けて

…って、もしあの人なら想定で、自分の行動様式の変容を図るところがあり、そうそう、こうして馴化していくんだよねーと思いました。

特性を無理やり変える必要は全くないけど、もし、そうすることを本人が望み、そうすることで楽になれるなら行動様式の変容について考えることも有効なのかなと感じました。

ムッスメとこのドラマについて、メールのやり取りをしたのですが、彼女は、今は療育についてさまざまな取り組みが行われていて安心だと言っていました。もし今後自分が親になった時、さまざまな選択肢があるのは心強いと。

そうだなあと思います。これからの子どもたちの豊かな育ちのために、地域のひとりの大人として学び続けないとなあと思います。ラファエルみたいな太っ腹な感じで。笑笑。

✳︎このドラマ、いたるところに日本贔屓な描写があって、それもうれしいところ。アストリッドの正座(画像2)とか、箱根寄木細工とか、サブカル大好きなフランス国民の日本リスペクトがありがたいドラマです。

いいなと思ったら応援しよう!